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探偵ストレイドッグス

作者:スズ
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第13話 元怪盗団との再開篇

~真サイド~

シャドウとの最終決戦から二年が経とうとしていた、ペルソナの力も一切失い普通の日常に戻った。

あれからみんながどうしていたのか話していこうと思う。

まずは竜二。竜二はシャドウとの戦いの最中に渋谷のトレーニングジムで少しでも陸上部時代の走りに戻そうとしていたみたいで、そこで出会ったスポーツインストラクターにあってどのようにストレッチしたらいいのかマッサージや無理ないメニュー等かなりのことを親身になって教わってたみたい、だから目標を誰かが同じようにけがをしたときに前と同じように走れるようにサポートしたいとスポーツトレーナーを目指し始めた。苦手な勉強も何とか頑張り行きたいスポーツ科学科がある第一志望に合格、今はスポーツジムでアルバイトしながら大学で学んでるみたい。

次に杏。彼女は前々から言っていたトップモデルになりたいという夢を叶えるべく、単身で短期留学をして美容やファッションの勉強をして、ジェイルの一件前からちょくちょく仕事が来ていたみたいだけどこの頃表紙を飾っているファッション誌を目にする機会が増えた。たくさん、モデル事務所から入所オファーも来ていたみたいだけど本人はフリーを希望して一切芸能事務所には入っていない。本人曰く「大変かもしれないけど逆にその方が燃える!」とのことらしい。
それの関係で私や春を連れてファッションショーを見に行ったりと結構連れまわされてもう大変!でも私も春も結構楽しんでるよ。

それから祐介。彼も変わらず常に芸術とは何かを求めてる。でも班目の弟子とは言わせないと有名芸術家を多数輩出した大学の芸術コースに合格して勉強してる。近々大学を上げての出展式があるといってたなぁ。

そして双葉はなんと、学校に通えるくらいになったみたい。私たちとたことが何か変わったのかしら?そうだといいわね。それに最近聞いた話だと学校の友達と遊びに出掛けることもできるようになったみたいでよかったわ。惣二郎さんは涙ぐんでた。

春はというと奥村フーズの大幅なイメージダウンを回復させるため大学でビジネスや経営学を学びながら奥村フーズ跡取りとして日々奮闘しているみたい。その息抜きとして私や杏が連れ出すんだけどね。

最後にリーダーの蓮。彼は保護観察処分が終わった後3月には一旦家族のもとには戻ったんだけど1年前にジェイル騒動で再び怪盗団を結成しすべて成し遂げたあと、再び帰郷していった。だけど大学を期に上京してきて彼はなんと大学の傍らルブランでアルバイトしている。さすがにアパートは借りたみたいだけど惣二郎さんのご厚意で屋根裏部屋はそのままみんなが忙しい中、集まれる場所としてそのまましてもらっている。因みにモルガナも一緒だ。

その1年後にはジェイルといったパレスとは別物の異世界での戦い、
そこで仲間になった善吉さんは今も警察官として奮闘しているのかしら。茜ちゃんにもまたあいたいわね。

ソフィアは心をもつAI。今ごろ一之瀬さんとどこを旅しているんだろう。


ジェイルとの決戦後完全に私たちはペルソナとの契約は解除され一切力は出せなくなったしパレスやメメントスにも行けなくなった。
けれどこれでよかったんだと思う。本来この力はない方が良いのだから。

あと驚いたことに獅童と大衆たちを改心させた後4か月後立ったくらいから徐々に、精神暴走事件や廃人化させられていた人たちが次々に目を覚ましていったの。
テレビでも大々的に報じられたのを蓮やモルガナはいなかったけどルブランで見てとても驚いた。
様々な憶測で【心の怪盗団】が何かしたのではないかとも報じられたけれど私たちは知っている。何もしていないことを。だから同じように助けたいと思った人がやったのかなと勝手に認識してる。
双葉もそのことについて調べていたけど結局は何もわからなかったみたい。


あ、自分のことはなしていなかったわね。
私は警察官僚を目指して、高卒からではなく大卒のキャリア合格を狙っている。己の正義のために。


カランカラン

「只今。」
「おかえり」

「あれ?食べていなかったの?」
「うん。だっておめでとうって言いたかったし。」
「ありがとう・・・・・でもこれからが勝負よ。妃先生のところで学んだことを生かすために」

お姉ちゃんは結局検事をやめた。そして雨宮くんの賠償請求でお世話になった妃絵里弁護士の手腕にほれ込んで自ら弟子入り志願。弁護士として勉強を始めた。そして、自分の事務所を構えることが決まったのだ。やっぱりおねぇちゃんはすごい。


「・・・・・・・・」

だけどお姉ちゃんは時折このように、上の空になってぼぉーとしていることも多くなった。また一人で何か悩んでるのかなと不安になって声にをかける。

「・・・・・・・お姉ちゃん?」
「・・・・・あっごめん少し疲れてたみたい。ごはん食べましょう」

取り繕った笑顔を浮かべて何でもないように言う。
2年前の険しい表情とは全く違う顔。だけど何かを心に押し殺しているのだけはわかった。

「・・・・・やっぱり。私じゃ頼りないかな?」

気づいたら口から言葉が飛び出していた。

「あっ、ごめんごめん。仕事のことじゃないから安心して。ただ、今の前に進んでいる私を見たら明智君も喜んでくれたかなってね」

ごめんね私を祝ってくれているのにこんな話・・・・
さ、ご飯食べよっか。

そして、その場ではそれっきり口に出すことはなかった。


____________________________________________

自室に戻った後、あの場でのお姉ちゃんの言葉がよみがえる。

明智吾郎・・・・探偵王子と呼ばれていた彼の正体は、精神暴走事件や廃人化の実行犯だった。結局は彼も獅童に利用されていただけだったけど、双葉や春の親を殺した張本人。そして、お姉ちゃんも利用した。それを知ったすぐの時は怒りしかわかない最低な奴、そう思ってたけど、リーダーはそうは思わなかったみたい。あいつのことも救いたいといっていた。その時はなんで!?と思わなかったわけじゃないけど、獅童パレスでの真実を知ってしまったら彼も実の父親に認められたかっただけなんだって思ったら私たちと同じだと思った。明智君との戦いで疲弊していたところを認知上の明智君に殺されそうになって、絶体絶命な状況を救ってくれたのも明智君だった。結局怪盗団メンバーを遠ざけるように防御壁まで張って身を挺して逃がしてくれた。ようやく分かり合えた。そう思っていた矢先の出来事。ナビこと双葉ちゃんから明智君の反応が消えたと聞いた時ショックも大きかった。獅童の改心に成功したというのに喜びもなくルブランへと戻った私たちは涙を流し続けた。こんなはずじゃなかったと、初めから信頼を寄せていたわけじゃなかったしでも、うわべだけでも作戦を真剣に意見を交わす瞬間は楽しかった。
反応が消えたことをお姉ちゃんに言ったとき「そう・・・」としか言わなかったけど家で陰に隠れて泣いていたのをを知っている。
お姉ちゃんにとっても大切な存在だったんだ。もしかして弟のように感じていたのかもしれない。そしたら、私たちは兄妹だったのかもしれないわね。

もうすぐ、お姉ちゃんの法律事務所が出来上がる。少しでも元気になってもらいたいと思った私は怪盗メンバーチャットを開いた。

____________チャット_________________________


<ちょっといいかしら?>

<何だよ?>

<反応速すぎ>

<暇なの?>

<うっせーよ、杏!今日は午前講義ですぐバイトだったから夜時間空いてただけだっつーの>

<ふふっ相変わらず元気ね>

<うるさいとも言う>

<早く本題に入れ。既読は全員ついているから雨宮もいるんだろう>

<あぁ、どうかした?>

<お姉ちゃんのことなんだけど。>

<この前弁護士国家試験に合格して、妃先生にも認められて自分の法律事務所を開くことになったんだけど>

<すごいじゃない!!>

<さすがですね>

<早いな>

<おめでとう>

以下おめでとうの言葉が続く。


<ありがとう、妹として誇りだわ>

<だけど、そのことについてちょっと話したいことがあるの>

<明日、30分でもいいからルブランに集まれないかしら>

<あら?何かしら>

<おぉいいぜ!ちょうどバイトも休みだ>

<俺もいいだろう。少しルブランのコーヒーを飲みたい気分だった>

<いつでもおいで、惣二郎さんにも言っとく>

<ありがとう、じゃあまた明日ね>


そうチャットを閉じた。



_____________________________________________



次の日、全員が集まった。

「で、昨日の話はどういうことなの?」
「うむ、文面からも何か悩んでいるようだったが」

「えぇ、お姉ちゃんのことなんだけど。」

最近上の空のこと、思い切って聞いてみたら明智君が見たら喜んでくれるかなといわれたとのこと。


・・・・・・・・・・


全員が口を閉ざしてしまった。思えばあの事件以降自然と明智君の話題を出さないようにしていた気がする。特に被害を受けたメンバーがいるのだ。やはり不謹慎だったかもしれない。

「ごめんなさい。やっぱりみんなの前でする話じゃなかったわね特に双葉と春がいるのに」

「いえ、もう2年たって父のことは消化してきているのです。だから、突然で驚いてしまって」
「私も、全然。もう学校に通えるぐらいなんだから大丈夫だぞ。」

「そう?そういってもらえると有難いわ」

「でもさ、明智って何だかんだ憎めない奴だったよね。なんか年上なのに弟っぽいって言うか。」

「そうだな。はじめは気に食わない奴だったし裏切りも、死んだ奴のことを考えるとぜってぇ許さねぇって思ってたけどよ。最後だって明智が身を挺し助けてくれなかったら全員死んでたんじゃねぇかって」

思っちまうんだよねぁ


「ねぇ、モルガナ。本当に反応が消えると現実の人物も死んでしまうの?」

「ワガハイも死んでいないという特例を聞いたことがない。それにシャドウの死は本物も死んでしまうのはわかっているがパレス内に入った本人が消されれば順当にいけば」

「そういえば、明智君のこと何にも知らなかったのよね」

もっと早く知りたかったなぁ


・・・・・・・・・・・

再び、沈黙。

「あぁもう、辛気臭い話はやめにしよ!!」

冴さんに元気になってもらえる方法が知りたかったんじゃないの?

「そ、そうよ。何かプレゼントとか?」

「真は冴さんが好きそうな物とか知ってるの?」
「うーん、日常で使える物とか?」
「それってプレゼントって言えるか?」

「じゃあさ、一緒にみんなで旅行とか行ってみようよ!!」

ジェイルの時はそれどころじゃなかったし・・・・・

「それいいかも」
「いい、息抜きになるんじゃないか?」

「ワガハイも賛成だ!」

「じゃあ決まりってことで!あ、てかさ惣二郎さんも誘ってみない?」

「?惣二郎を?」

「だって、2年前からいろいろ協力してくれたし、怪盗団のこと知っていながらかくまってくれた。」

それに今でもこのアジトを貸してくれているじゃない?

「どうかな?たまにはルブランを完全休業にしてもらってさ!!」

「いいんじゃないか?」

一番、お世話になっていた雨宮が賛成という。

「うんうん。いいと思うわ!」
「おぅよ!」
「何かと世話になってきたしな。コーヒーも無料で提供してくれたりな。」
「そういえば私、惣二郎とどっか行ったことない。」
「えぇ、いいと思うわ。お姉ちゃんも惣二郎さんとは協力関係だったみたいだしね」

となると次は場所ね・・・・・

「どこにしようかしら・・・・二人とも仕事があるし何日間も休めないだろうし、私たちも高校の時とは違って簡単には時間が取れないわよね」

「長くても3日が妥当なところだな」

「遠すぎないほうが良くないかしら?」

「でも県外が良いんだけど。見慣れた景色よりも」

「・・・・・横浜とか?」

「横浜かぁそういや、ジェイルの時も最終決戦みたいな感じだったしあまり楽しめなかったよな」

「そうだね。横浜なら日帰りでも大丈夫な範囲内だし、もしも冴さんに急きょ仕事が入っても何とかなるかも」

「・・・・・じゃあ決定ってことで!!」



その日はそれで別れ、私はその日のうちに話した。最初お姉ちゃんは渋っていたが今回はこっちがごり押し。最終的には折れてくれた。

雨宮からは惣二郎さんの了承も得られて日にちはゴールデンウィークの初日から3日間。と決まった。
あれから、集まれる人何人かでホテル決めや行きたい場所、観光スポットを話し合いもした(これがかなりきつかった)


そして、当日私たちは横浜に出発したのだった。



横浜に滞在期間中ある事件に遭遇そこでの出会い、会いたいと思っていた人に再開できるとは知らずに。




 
 

 
後書き
再開篇とか言いながら再会できてません。次回再開させます。


そして、このまま本編でも出てきた人たちとの縁を忘れずに何かしら出していきたいと思います。


現在自分はロイヤルをやっていますが。
このキャラクターたちはペルソナ5→ストライカーズへと続いていきます。てことで、芳沢さんや丸喜さんは出てきません。ごめんなさい。

一応ジェイルはあったことにしてますがまだそこまでたどり着いてないので、ストライカーズからの登場人物は一切出てきません。 
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