ヘタリア大帝国
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TURN38 獅子団その六
それで突っ込みを入れるのだた。
「まあいい。ここで俺達の鮮やかな勝利を見ておいてくれ」
「騎士道に基いてか」
「そうだ。日本の武士でもな」
どうかとだ。エイリスの軍人は今度はソビエトの軍人に述べた。
「正面から戦って勝つからな」
「じゃあ見せてもらうな」
他の国の軍人達は他人の顔で見守っていた。しかしそれでも和気藹々とはしていた。四国は平和なままだった。
その平和な中でだ。痩せた皺だらけの老人がだ。固太りで全体的に四角い感じの眼鏡の青年、ライトブルーの髪はエイリスの貴族の髪型で服もそれの彼とオーストラリアに話していた。
「ではか」
「うん、太平洋軍が来てもね」
それでもだとだ。青年、この四国の総督は親しみのある声で老人、四国原住民の長老に対して穏やかに述べた。
「この星は非武装宣言をしてね」
「守って下さるのか」
「非武装宣言をすればね」
それでどうなるかとだ。総督は話す。
「太平洋軍は攻めてこないからね」
「そうしてくれるかのう」
「日本帝国は決して野蛮な国じゃないから」
総督はこのことを偏見なく見抜いていた。
「だからね。安心していいよ」
「だといいがのう」
「うん。ただしね」
「ただしとは?」
「まあ絶対にないと思うけれど」
こう前置きしての言葉だった。
「太平洋軍が攻めてきたらね」
「その時はか」
「大怪獣にやられるだけだから」
それでだというのだ。
「気にしなくていいよ。それと他の連合国の軍人だけれど」
「ガメリカ、中帝国、ソビエト、オフランスの」
「もう一国なかったかな」
総督はここで首を捻った。
「ええと。何か一国あったよね確か」
「何処だったかのう」
「ほら、一国あったと思うけれど」
「わしは知らんぞ」
長老は最初から頭の中に入れていない返答だった。
「連合の主要国は五国じゃろう」
「六国じゃなかったかな」
「五国じゃぞ」
長老はあくまでこう言う。
「間違いないぞ」
「席は六つあるっていうし」
「飾りじゃろう」
「何か一国。見慣れない軍服の軍人もいるしね」
見れば四国には五国以外の軍服の者達もいた。しかしだ。
その彼等を見てもだ。長老は言うのだった。
「何処かの亡命国ではないかのう」
「シャイアンとかかな」
「きっとそうじゃ」
こう言うだけだった。長老は。
「五国で間違いないぞ」
「僕の勘違いだったかな」
「うむ、そう思う」
「それかイギリスさんの妹さんかな」
総督は彼女かも知れないとも考えた。
「そうなのかな」
「そうじゃろう。まあとにかくじゃ」
「そうそう。太平洋軍が攻めてきたら伝えるから」
「この星、大怪獣は攻撃するなとか」
「僕が艦隊を率いて出撃するけれど」
だがそれでもだというのだ。
「万が一があったらね」
「その時はか」
「日本に下ればいいから」
こう長老に話のだった。
そしてだ。次に共にいるオーストラリアにも述べた。
「君もね。その時はね」
「独立でごわすな」
「君が選べばいいから」
彼にもこう言うのだった。
「その時はね」
「総督さんはどうするでごわすか?」
「僕?」
「そうでごわす。どうするでごわすか?」
「僕はね」
総督は微笑んでだ。こうオーストラリアに答えた。
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