レーヴァティン
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第百四十八話 連合王国降伏その十四
「結構な軍事費になり」
「兵も疲れてるしな」
「多くの物資も消耗しました」
「だからな」
「続けての戦、大軍を動員しては」
「国力を使うからな」
「今はです」
どうしてもとだ、源三は久志に話した。
「国力の回復の為にも」
「内政に専念すべきだな」
「はい、そして」
そのうえでというのだ。
「時が来るまでは」
「大軍は動かさないことだな」
「そうしていきましょう」
「それに尽きるな」
「そして大軍を動かしても」
それでもというのだ。
「戦自体は短期間で終わらせる」
「そのことを目指すべきだな」
「はい、連合王国との戦は長くなったので」
「国力も使ったしな」
「今度はです」
「短くな」
「終わらせましょう」
「それじゃあな」
久志も頷いた、そのうえで源三に話した。
「ドナウ川南岸の領主達や諸都市国家群、東の半島の方にもな」
「降伏を促す使者達を送っていきますね」
「そうしていくな」
そのうえで自分達の勢力に組み入れていくと言ってだった。
久志は実際にそういった諸勢力に使者を送り帝国に組み入れんとした、その考えは今回も上手くいってだった。
帝国はドナウ川南岸部や東の半島の殆どそして諸都市国家群の大半も降して自分達の勢力に組み入れることに成功した、だが。
久志は官邸の会議室で仲間達にやはりという顔で言った。
「やっぱりな」
「アテネ、テーベにね」
留奈が応えた。
「ビザンチウム、スパルタはね」
「降らなかったな」
「そういった都市国家の勢力圏の都市国家達もね」
「予想通りだな」
久志は留奈にこう返した。
「本当に」
「そうね」
「じゃあな」
「戦うしかないわね」
「ああ、戦える様になったらな」
自分達がというのだ。
「その時はな」
「三十万の大軍を以て」
「攻めるな、主な将帥もな」
その彼等もというのだ。
「集めてな」
「そのうえでね」
「攻めるな」
「集結する場所は諸都市国家群ね」
「そこにな、ローマには集めないな」
「現地集結ね」
「ああ、帝国中からローマに集めてそこから攻めるよりはな」
それよりはというのだ。
「現地に集結させて攻める方が時間もかからないしな」
「移動の際の軍事費の消費も少ないわ」
「そのこともあるしな」
「それでよね」
「現地にな」
諸都市国家群にというのだ。
「集結させるな、それじゃあ今はな」
「内政ね」
「それに専念するな、治安の強化に」
久志は内政のまずはこの分野の話をした。
「領土全体の警官の数を増やして湖や川もな」
「水軍でよね」
「ああ、海賊とか川賊をさらに成敗してな」
「治安をよくするわね」
「モンスターも退治してな」
こちらのことも忘れていなかった。
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