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オズのハンク

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第九幕その四

「外の世界、エジプトのね」
「どのピラミッドよりもだね」
「凄く大きいと思うよ」
「そうよね」
「そう、それで」
 それでというのです。
「中もだよ」
「こうして色々な神様や人が生きものがいるね」
「迷宮になっているんだ」
「エジプトのピラミッドは王様のお墓だから」
「ファラオのだね」
「そこもね」
 どうにもというのです。
「違うね」
「そうだよね」
「そう、だから」
 それでというのです。
「外の世界のピラミッドとはね」
「本当に違うね」
「オズの国のピラミッドだから」
 今自分達がいるそこはというのです。
「そのことはね」
「しっかり覚えておいて」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「冒険を続けていこうね」
「それじゃあね」
「それとね」
 さらにというのです。
「もう一つあるよね」
「私達の冒険はね」
 トロットはカルボナーラを食べつつ応えました、白いスパゲティの中にある黒胡椒が実によく生えています。
「目的があるから」
「メジェド神を見付けるっていう」
「それがあるから」
 だからだというのです。
「しっかりとね」
「探していこうね」
「これからもね、ひょっとして」
 こうも言ったトロットでした。
「こうして食べてお話をしている時も」
「メジェド神がふらりとね」
「ここを通るかも知れないわね」
「そうだよね」
 ハンクはサラダを食べつつトロットに応えました。
「ひょっとしたらだけれど」
「それでもね」
「その若しかしたらもだね」
「オズの国ではよくあるから」
 それでというのです。
「楽しみにしておきましょう」
「それじゃあね」
「何ていうか」
 カルロスはネーロ、イカ墨のスパゲティを食べています。イカ墨がまるでインクみたいにスパゲティを真っ黒にしています。
「ここもオズの国なんだなって」
「思うよね」
「うん、若しかしたらがね」
「実際に起こるのが」
「そうしたこともね」
「オズの国だね」
「それで」
 さらに言うトロットでした。
「そこから何かあるのもね」
「オズの国だね」
「きっかけが大きなことになって」
「楽しい冒険になったりするね」
「だからね」
 それでというのです。
「それもまたお伽の国なんだよ」
「ふとしたことから楽しい冒険がはじまる」
「それがね」
「思えば私達も」
 ここでトロットも言います、ピザを食べた後でとても濃い紫色の葡萄ジュースを飲むととてもよく合っています。 
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