レーヴァティン
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第百四十七話 捕虜と外交その六
「その時はな」
「戦うね」
「ああ、そうするな」
その場合のことも話してだ、そしてだった。
久志達は先に破った敵軍に使者を送った、久志は彼等とも戦う場合も考えていた。だがそれでもだった。
彼等は降った、それで久志は笑って言った。
「よし、戦わないで済んで何よりだ」
「全くだな、若し戦になればな」
どうかとだ、正が応えた。
「幾ら弱っている敵でもな」
「こちらもそれなりに被害が出てな」
「よくはない」
「それにあくまで降らない敵はな」
まさにというのだ。
「最後の一兵まで戦うとなるとな」
「そんな相手幾ら弱っていてもな」
「戦いたくないな」
「ああ、殲滅戦とかな」
「どれだけ厄介か」
「考えるだけで嫌になるさ、だからな」
それでというのだ。
「そうならないでよかったな」
「全くだ、ではだ」
「ああ、次はな」
「マドリードだな」
「敵の首都に向かうな」
「そうするな、その七万の軍勢とも合流してな」
「捕虜も入れるな」
正は彼等の話もした。
「決戦で得た」
「ああ、それで死傷した奴等も回復させたり復活させたりしてな」
そのうえでというのだ。
「こっちに加えるな」
「二十万近い軍勢になるな」
「そうだな、しかも敵は戦力殆どなくなったしな」
「最早丸裸だ」
「じゃあこっちがいい条件出して降伏促すとな」
「まず降る筈だ」
「だよな、じゃあアルカーサルまで進んで」
そうしてというのだ。
「降伏の使者を送るか」
「そしてだな」
「連合王国との戦も終わりだな」
「そうなればいいな」
「ああ、連合王国の王様と女王様はそのままな」
「王であるな」
「帝国の中でな」
自分達の国の中のというのだ。
「そうなってもらうな」
「古王国の時と同じだな」
「ああ、じゃあな」
「これからだな」
「アルカーサルまで軍勢と一緒に進むな」
降した彼等も入れてというのだ。
「そうするな」
「そしてそこからだな」
「使者を送るな」
「そうするな」
「これで連合王国との戦は終わりだ」
「後は政だな」
「そうなるな、しかしな」
ここでこうも言う久志だった。
「連合王国も領土に入ると大きいな」
「それもかなりな」
「ああ、結構な人口もあってな」
「農業も商業もいい」
「良港も多いしな」
「これまで手に入れた領地の中でも豊かな方だ」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「治めていくな」
「万全にだな」
「これまでの領地の様にな、そしてさらに豊かになるな」
「今度は強い水軍も手に入る」
「それも大きいな」
「その水軍を使ってだ」
正は久志に話した。
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