オズのハンク
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第七幕その十
「飲んでいいよ」
「それじゃあ」
「そしてね」
さらに言う女神様でした。
「心ゆくまで楽しんでからね」
「冒険に出ればいいのね」
「そうだよ、じっくりと楽しんでいきな」
ビールを飲みつつトロットに言うのでした。
「このピラミッドをね」
「ええ、今もそうさせてもらってるけれど」
「これからもだね」
「そうさせてもらうわ」
「そういうことでね、それとね」
「それと?」
「いや、あんた達いい飲みっぷりだね」
トロット達のジュースの飲み方を見て言うのでした。
「ビールを飲んでる面子もね」
「いや、このビールは美味しいよ」
カエルマンはジョッキのビールをごくごくと飲みつつハトホル女神に答えます、実に美味しいとです。
「本当にね」
「そうなんだね」
「うん、それにね」
「それに?」
「酔いが回ってきたね」
「ははは、酔えばそこからね」
女神様はカエルマンの今のお話に笑って返しました。
「さらにだよ」
「飲むものだね」
「そうさ、飲めば飲む程ね」
まさにというのです。
「いいものだからね」
「だからだね」
「どんどん飲んで」
そしてというのです。
「しこたま酔うものだよ」
「それがビールの飲み方だね」
「あたしはいつもそうだよ、とにかくお酒が好きでね」
そしてというのです。
「中でもビールがね」
「大好きなんだね」
「そうさ、だからね」
「今もだね」
「こうしてビールを飲んで」
「さらに飲んで」
「しこたま酔うんだよ」
こう言って実際の飲む女神様でした。
「心ゆくまでね」
「そうするんだよ、あとおつまみに」
ここで女神様は皆の前に新たなものを出しました、それは大蒜をよく利かせた鶏肉のお料理にパンやお菓子でした。
そうしたものを出してです、こう言うのでした。
「こっちも遠慮なくね」
「大蒜の匂いがいいね」
「エジプトでは昔から食べていたんだよ」
その大蒜をというのです。
「だからね」
「それをたっぷりと利かした」
「お料理をね」
それをというのです。
「出したんだよ」
「そうなんだね」
「だからあんた達もね」
カエルマンにさらに言うのでした。
「好きなものを食べるといいよ」
「ではね」
「実はビールも昔から飲んでいてね」
「エジプトでもだね」
「古代のね」
その時のというのです。
「ビールはその頃からあってね」
「女神様は飲んでたんだね」
「そうさ、その頃から大好きだよ」
こうハンクに答えるのでした、見れば女神様に使える神官さん達もライオン達も飲んでいます。そうして食べはじめてもいます。
「それでラー様に暴れた時に飲まされてね」
「それでだったんだ」
「暴れるのを止められたこともね」
「あったんだ」
「そうだったよ、あの時は失敗だったね」
笑いながら言うのでした。
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