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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十二話 周泰、都に忍び込むのことその四

「全く。総大将だから駄目だって何度言えばわかるのよ」
「ううむ。駄目ですのね」
「いい加減諦めなさい。全く」
「私としてはそれでいいのだが」
「姉者ももう少し慎重にだ」
 夏侯淵は呆れながら姉に言う。
「それが姉者のいいところだがな」
「そう言ってくれるか、秋蘭」
「うむ。姉者はな。それでいい」
 微笑んでだ。姉に言う妹だった。
「慎重な姉者は姉者らしくないからな」
「では私は戦になれば果敢にだ」
「そうしてくれ。背中は私が受け持つ」
「そこも春蘭を甘やかさない」
 曹操は夏侯淵にも言うのだった。
「全く。子供の頃から全く変わらないわね」
「まあ。無益な戦はしないならそれでいいですわね」
 袁紹もだ。それは避けるというのだった。
「ではそこのはわわさんとあわわさん」
「あの、それがですか」
「私達の名前ですか」
「確かそちらの魔法使いの方はポンコツさんでしたわね」
 こんなこともだ。袁紹は鳳統に言った。
「中身のお話はしませんの?」
「できればそれは」
「止めておくべきですわね」
「ええ、それはね」
 止めておくことになった。そうしてであった。
 何はともあれ話は進む。その流れであった。
 周泰は都に向かうことになった。しかしであった。
 何進にだ。こんなことをねだるのであった。
「耳ですけれど」
「またそれか」
「あの、行く前の御褒美というかそれで」
「それで?」
「耳を触っていいでしょうか」
 こうだ。うずうずとしてだ。目を輝かせながら言うのである。
「できれば」
「そうですよね。できれば私も」
 程昱も出て来て何進に言う。
「御願いします」
「駄目じゃ」
 何進の返答は一言だった。
「わらわは猫ではないぞ」
「ですがそのお耳は」
「どう見ても」
「それでも駄目じゃ」
 何進はむっとした顔で二人に言い返す。
「全く。肉なら焼けるがのう」
「そうですか。じゃあ任務から帰ったら」
「お肉を皆で食べましょう」
 話はそこで落ち着いたのだった。こうしてであった。
 周泰と忍達が洛陽に向かうことになった。その顔触れは。
「ふむ。こうして見ればだ」
「多いわね、忍もね」
 舞がだ。半蔵に対して述べる。彼等は彼等だけが通れる道を通ってだ。そのうえで都に向かっている。
 その影走りの中でだ。話しているのだ。
「結構いると思ってたけれどね」
「そうだな。拙者もいれば」
「私もいるし」
「俺もだな」
「私もいますよ」
 火月と蒼月の兄弟達もいる。
「まあこうして集ってるのも何かの縁だな」
「任務を遂行するだけです」
「うむ。それがしも参加させてもらっている」
 影二もいる。
「この国の都はどういった場所か」
「はい、それはですね」
 一同を先導する周泰が彼等に話す。
「かなり大きな町でして」
「そんなにか」
「大きいのですね」
「他の町とは全く違います」
 こうだ。火月と蒼月に話すのだった。
 
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