BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト
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#005 私と幼馴染のタッグは最強で最凶(最恐)
前書き
お久しぶりでございます。
今日までのイベントでギリちょんで称号獲得できた自分です。
Top100000でも大喜びな自分でございます。
まぁ・・・その後の対バンイベントで21604位でTop20000に届かなかった結果に。
対バンイベだと割と悔しさが増す自分でごぜーます。
それはさておいて、今回から第1章のクライマックスに差し掛かってきます。
それではどうぞ。
御披露目ライブから数日後の芸能事務所。
そこは・・・・・なんというか、重かった。
あれから数日経っているにも関わらず、事務所全体の空気がどんよりしてる。
主に彩・イヴ・麻弥。この3人が居るあたりだ。
私と日菜、それに千聖はある程度は切り替えが出来てるし良いけれど。
私的にこの状況は好ましくない。
日菜も「るんっ♪って来ないんだよね」って言ってたし。尚更だ。
ちーちゃん・・・・千聖も多分同じ考えなのだろう。
この前の御披露目ライブは結論を言えば、「最悪の状態は回避」出来た。
しかし、完全回避のハッピーエンドとは行かず、Pastel✽ Palettesと神音は活動休止を余儀なくされてしまった。
エゴサする訳でもないのだが、ネットを見ればバッシングが多い。
ここでライブを行い、挽回と信頼回復が一度に達成できれば文句はない。
しかし、ライブ以外の仕事も全キャンセル喰らっている状況で出来るはずもない。それにそのライブを行う手段も絶たれてしまっている。
私自身もそれなりにコネはあるのだが、神音も活動休止状態なので使えないというのが現状だ。
専務ならばコネはあるだろう。
なので、そのコネを利用するのも一手だろう。
が、それもそれで難が有る。
それは何故か。
実を言えばこの御披露目ライブ以降、私に対する周囲の風当たりが酷い。
私自身気にしてないけどさ、「m9(^Д^)9mザマァ」系の陰口多いんだよな。
だから、下手に行動起こしてそれを悪化させるのも好ましくない。
故に「専務のコネ利用」は最後の手段に取っておくのが最善だろう。
ここ数日、ずっと私なりにライブを行う方法を考えているのだが如何せんアイデアが浮かばない
・・・・あー、ダメだ。ずっと考えていたら気が滅入ってきた。
これ以上考えていても良いアイデアが浮かぶ気が微塵もしない。
だったら、少し外で気分転換でもしようかな・・・・・。
・・・そう思っていたら、スマホに着信があった。
相手は・・・・千聖?
何の用だろうか・・・?
取り敢えず出てみるか。
「もしもし?」
『亜麻音?今、暇かしら?』
「まぁ・・・・特にやる事もないけど」
『そう。だったら羽沢珈琲店に来てくれないかしら?話したい事があるの』
「解った・・・・今から向かうわ」
千聖との通話を終えて、スマホや財布・・・といった貴重品を持って私は羽沢珈琲店に向かった。
「いらっしゃいませ。お客様。何名様でしょうか」
「今は1名だけど・・・・待ち合わせだから2名ね」
「そうですか。それでは席に案内いたします」
今日はお客として羽沢珈琲店に来店した私を迎えたのは、Roseliaのギター担当で日菜の双子の姉、そして私の幼馴染の氷川紗夜だった。
自分が通う学校、花咲川女子学園高等部で風紀委員を務める彼女。
それからも解るとは思うが、一見すれば「彼女がアルバイトする」というイメージは湧かないだろう。
彼女が此処、羽沢珈琲店でバイトをしているのだろうか。
その原因は・・・・・実は私だったりするのだ。
中学以降も何かと付き合いがある私と紗夜。
一度、私のミスで紗夜が私のバイトシフトを知ってしまったのだ。
あまりの過密なシフトだったらしく、それを見た紗夜は私の母さん・御神鈴音と結託し「御神亜麻音・休日包囲網」を作り上げ、更に私のバイト先である羽沢珈琲店で自身も私の負担軽減を目的としてバイトをする事となった次第である。
「此方はお冷になります」
「アリガト。紗夜」
「珍しいですね。亜麻音さんが此処にお客として来るのは」
「んー・・・・そんな事はないんだけどね。オフの日で1人だったりする時とか結構来てるよ。常連って程でもないけどさ。まぁ・・・・大体私が来る時って言ったらイヴのシフトの日が多いから」
「そうだったのですか。・・・それではゆっくりお過ごし下さい」
微笑みつつ、そう言った紗夜はカウンターの奥に消えていった。
「ごめんなさい。待たせちゃったかしら?亜麻音ちゃん」
暫く、席でゆっくりしていると、千聖が来店した。
「別に。そんなに待ってない」
「そう。良かったわ」
「・・・・で、私をここに呼び出すって事は何か用があるんでしょ?」
私は千聖に呼び出された理由を問うた。
「ええ。本題を先に言うわ。亜麻音ちゃん、貴女に女優デビューしてもらいたいの」
「え・・・・???」
千聖の答え(という名の要望)を聞いて固まる私。
そりゃあ・・・・無理もない。
いきなり「女優デビューしろ」って言うんだもの。
「なんで・・・・?話がいきなり過ぎるんだけど」
私は戸惑いつつ答えた。
「そうかしら?」
「そうだよっ!!」
すっとぼける千聖に大声で突っ込む私。
「少し落ち着いたら?理由を話せないじゃない」
「誰のせいなの!?私が悪いの!?はぁ・・・・もういいよ。さっさと話して」
これ以上やり取りを続けると不毛なツッコミとボケの応酬が続きかねないので、さっさと折れる私である。
「今の私達・・・・Pastel✽ Palettesの現状を打破するにはライブをするのが最善手・・・・そうよね?」
「ええ。その通りよ。だけど・・・・・その手段が無いに等しいんだけど」
「だったら、自分で開拓すればいいじゃない」
「簡単に言っちゃうね。実行するのは大変なんだけど?」
「ええ。それは解ってるわ。だからその手段として亜麻音ちゃんが女優デビューするのよ」
「どういうこと・・・・?」
「良い?女優の仕事はドラマや舞台等多岐に渡るわ。その際にテレビ局やレコード会社・・・色々なお偉いさんと面会する機会が有るのは解るわよね?」
「大体はマネージャー通したりする事が多いけど、まぁ有るのは解る」
「単純に言うとそのお偉いさんが此方を気に入れば、ある程度のコネができるのよ」
「そんなに簡単にできるものなの・・・?」
「『単純に言うと』って前置きしたじゃない。実際はその人次第だけどね」
「つまり、千聖は私が女優デビューしてコネを開拓してそのコネでPastel✽Palettesのライブを開くってこと?」
「そうよ」
「でもさ・・・・私、演技力とか自信ないんだけど・・・・・」
「そこはあーちゃんなら問題無いわ」
「・・・どうしてそう言い切れるの、ちーちゃん」
私は昔の呼び名(今でも日菜が使ってるが)で呼んだ千聖に問うた。
「だって、貴女『姫君』と呼ばれてるほど、演劇部で有名なんでしょ」
「確かにそれはそうだけど・・・・・って誰から聞いたのよ」
「かおty・・・薫よ。あと確証を得るのに麻弥ちゃんにも聞いたわ」
「さいですか・・・・・。で、やるといっても手続きとか・・・・」
「そんなもの、専務も巻き込んで他のスタッフに内密で手続きは完了してるわよ。勿論、貴女の受けるオーディションも決まってるわ」
既に外堀が埋められていた。
私がこの状況になると断る確率が低くなるって知ってて動いてたな。ちーちゃん。
本当に策士だよ。ちーちゃんは。
昔からそう。私の想像より上を行くんだもん。
少し妬けちゃう事もあるけど、だけど・・・・いや、それ故にか。
「頼もしい」んだよね。
そう「私がヒロイン」だとすれば「ちーちゃんが主人公」。
いっつも助けられてばっかり。
今度こそ逆の立場になれるかなって思ったんだけどなぁ・・・・。
やっぱりこうなるんだね。
・・・・・・だけど助けられる方にも矜持って物がある。
ずっと守られているだけじゃない。その隣に並び立つんだ。
そして助けてくれたちーちゃんの考えを確証に変える。
そしてなによりも・・・私と幼馴染のタッグは最強で最凶(最恐)って事を証明したいから。
「あーあ。もう。ちーちゃんてば私が引き受ける事前提で事を進めているのね」
私は自分の心境をちーちゃんに悟られぬよう誤魔化す様に言った。
「当然よ。こうする事が最善手だもの。それに何時までも思い悩んでるあーちゃんを見たくないもの」
「そっかぁ・・・・。だったらやるからには手加減しないわ」
「引き受けてくれるのね・・・・」
「ええ。これから一緒に演技練習とか宜しくね、ちーちゃんっ!」
「ええ。時間が取れるときは一緒にやらせてもらうわ、あーちゃん」
こうして数日後に行われたドラマのオーディションに合格して女優デビューを果たしたであった。
そして、仕事を続けていくうちにコネが広がった。
そのコネを利用し、私達の念願でもあるライブ開催が決定したのであった。
To_Be_Continued...
後書き
如何だったでしょうか。
今回のこういう系は苦手でして結構難産でした。
その割に内容が薄いかもしれませんがそこはご了承ください(苦笑
この作品のオリ設定としまして紗夜さんが羽沢珈琲店でバイトしています。
そしてこの作品で紗夜さん初登場。
当初はつぐみ出すつもりだったんだけど、口調がよく解らなくて断念。
それで、紗夜さんを出す運びになりました。
つぐみファンの方々はお待ち頂けると嬉しいです。
「登場させない」事はないんですんでね。
この話を読んでの評価・感想も絶賛募集中です。
その評価・感想が次回の執筆時の励みになりますんでね。
えっと・・・・それではまた次回お会いしましょう。
ここまでのお相手はアキナでした。
ばいばいっ!
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