魔法少女リリカルなのはANSUR~CrossfirE~
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Ep22特別捜査官になろう~to recieve training 5~
†††Sideはやて†††
現代やとその使用者がほとんどおらへん古代ベルカ式。そしてリインフォースが遺してくれた、ミッド式・ベルカ式に関わらずオリジナルと同等の効果を発揮できる魔法を扱える蒐集行使。そのスキルが役立つ役職を希望したら、事件の捜査や解決に役立てるレアスキル持ちが就くことが多い特別捜査官を推された。
そんなわけで日々、特別捜査官になるための勉強をさせてもらってるわたしは、今日も特別捜査官でありながら執務官でもあるセレスさんの元で頑張ってます。
「お邪魔しま~す」
「お邪魔しますね」
「あ、いらっしゃい! はやてちゃん、シャマルさん」
「マリーさん。新しいシュベルトクロイツを受け取りに来ました~!」
そんなわたしは今、シャマルと一緒に技術部のマリーさん、マリエル・アテンザ技術官のところにやって来てた。マリーさんを始めとした管理局の技術者さん達は、武装隊などが使ってるデバイスの製作や調整、巨大な船である本局や次元航行艦船などの管理を行ってる。
「うん、待ってたよ~。これまで以上に頑丈に作ったから、きっと今度こそ大丈夫!」
長いケースに収められてた剣十字の杖、試作型“シュベルトクロイツ”をそっと両手で取り上げて、「ありがとうございます!」サッと一振り。重さがちょう上がったくらいやけど、子供のわたしでも十分振るえるものや。
(これで、リインフォースの遺してくれたすごい魔力や魔法をきちんと使える・・・はず)
これまで蒐集されてきた魔法が収められたストレージデバイス・“夜天の魔導書”はリインフォースが遺してくれたもんで、そのおかげで魔導師歴数ヵ月なわたしでもまともで強力な魔法を持ててる。そやけど残念なことにわたしの今の魔導師レベルやと魔導書だけじゃ発動できひん。
(そやからマリーさんにお願いして、魔導書の魔法を発動させやすくするための媒体、失われたシュベルトクロイツを作ってもらったわけやけど・・・)
これまでの試作杖は、わたしの大きすぎる魔力出力や使用した魔法の高火力の所為で耐え切れずに壊れ続けた。今手にしてる試作杖は5本目や。これ以上マリーさんにも迷惑かけられへんし、これで上手くいくようにお願いや。
「それじゃあ夜天の書と杖の起動をリンクさせる作業をやっちゃうね。えっと、お菓子出すから適当なところに座って待ってて」
「あ、お構いなく」
「これからミーティングなので」
「そっかぁ、それじゃあ仕方ないね~。ならササッとやっちゃうから、夜天の書を貸してくれる?」
「はい、お願いします!」
マリーさんは第4技術部に所属してて、マリーさん自身はデバイスを専門にする技術者デバイスマイスターさんや。なのはちゃんとフェイトちゃんのミッド式のデバイスにベルカ式のカートリッジシステムを積んで改良したり、シャルちゃんのデバイス・“トロイメライ”を作ったり、すごい人や。
「お預かりします♪」
紐を通してペンダントタイプにした剣十字をマリーさんに渡すと、デスク上の円い台の上に置いた。すると縁に沿って半透明の筒が下から伸びてきて、剣十字がフワリと浮いた。マリーさんは手元にパソコンのキーボードやモニターのようなものを何もあらへん空間に展開して、キーを高速で打ち込み始めた。
(管理世界の技術力ってホンマすごいな~)
局入りしてから何度も目にして光景やけど、それでも口が開いてしまう。
「これで・・・よし! はい、はやてちゃん。1度夜天の書を起動してもらえる? そうすれば魔導書と杖の起動リンクが完了して、魔導書の起動時に杖も展開されるようになるから」
「は、はい!」
剣十字を受け取って「夜天の魔導書、起動」を行うと、光に包まれた剣十字は分厚い1冊の書物、“夜天の魔導書”へと変化した。それと一緒に局の制服から騎士服に変身。そして魔導書を剣十字に戻す待機プログラムを起動すると、魔導書は剣十字に、騎士服は制服に、手元からは“シュベルトクロイツ”は消えた。
「うん、上手くいったね」
「ありがとうございます!」
「ううん、気にしないで。あ、そうだ。試作6号杖を使った時に感じたことを後でレポートに纏めて出してくれるかな? それを元に更なる完成型を作るから」
「了解です!」
「ありがとうございました、マリーさん。では、これにてはやてちゃんと私は失礼しますね」
そう言ってシャマルが一礼すると、マリーさんは「はい。じゃあ、またね」って手を振ってくれた。だからわたしも「失礼します!」って一礼して、第4技術部のオフィスを後にした。
「試運転できひんのはちょう心配やけど、マリーさんが今まで以上に頑丈にしたって言うてくれたし、きっと大丈夫のはずや」
「はい。それに、なのはちゃん達と協力して組んだはやてちゃんオリジナルの射砲撃なら、これまでの試作杖でもなんとかなってましたし、私たち守護騎士やセレス執務官もいますから大丈夫ですよ」
「うん。わたし独りやないもんな。頼りにしてるな、シャマル♪」
「はいっ! 湖の騎士シャマルにお任せを!」
そうしてわたしとシャマルは、セレス執務官やシグナム達との合流場所の第27ミーティングルームを目指した。
「「お待たせしましたー!」」
ミーティングルームのスライドドアが開くと同時、シャマルと一緒に敬礼をする。学校の教室よりもうちょっと広いミーティングルームには、八神家の一員であるシグナムとヴィータとザフィーラ、そして「お、来た来た♪ らっしゃい、らっしゃい!」笑顔で手を振ってくれてるセレス執務官がすでに居った。
「すいません、セレスさん」
「んーん。まったく問題ないよ、はやて。元より始業まで・・・4、3、2、1、はい今。ギリギリだったけどセーフ!」
管理世界の技術が一切使われてへん管理外世界製ってゆう腕時計の文字盤をわたしに見せてくれたセレス執務官。確かに時刻は8時30分になったばっかで、セレス執務官の言うようにわたしとシャマルは遅刻したわけやない。ただまぁ、お待たせしたことには変わらへんから、そのことへの謝罪や。
「さてさて。それじゃあ今日も頑張って仕事といこうか」
四角形になるように並べられた長テーブルを見回す。出入り口から見て左にはセレス執務官が1人、右にシグナムとヴィータが座ってて、狼形態のザフィーラは側の床でお座りしてる。
「シャマル、わたしらは手前の席に付こうか」
「はい」
6脚ある椅子の内、中央の2脚にシャマルと一緒に座ると、セレス執務官が「よし。じゃああたし達がいま追ってる密猟事件についてね」テーブルの中央に大きめのモニターを展開した。映し出されたのはこれまでに被害に遭った管理世界番号と世界名、それと密猟された動物たちの画像と数字。
「あたし達が追っているのは、希少な動物を密猟して、管理世界のみならず管理外世界の好事家に売り捌いている密猟組織ハオカーズ・カンパニー。その実働隊ね」
「改めて聞くがカンパニーとは言っても実際は会社ではないのだな?」
「ええ。登録住所などは全てデタラメで、組織の全体図も未だ不明瞭。だから連中を潰すには実働隊を現行犯で捕まえないとダメなわけ」
「面倒くせぇけど、見つけてぶっ潰すのはあたしら騎士の得意分野だ」
特別捜査官の研修を始めてから2番目に担当した事件がコレや。ちなみに最初の事件は、広域指名手配を受けてた強盗団の逮捕。シグナムとヴィータとザフィーラ、それにセレス執務官のおかげで一瞬で制圧できた。
(わたしはあんま役に立てへんかった・・・)
特別捜査官はいろんな部署からの要請を受けるとその部署に出向、協力して働くってゆうスタンスで、特殊技能の専門家とも言われる。そやからわたしも特別捜査官になるからには、その役職に相応しいレベルにならへんとな。
「で、今日から第56管理世界カルガに張り込むからね」
「カルガですか?」
「そ。前々から観測室に連中の足取りを調査してもらった結果、連中の行動は法則性を持っていることが判明したの」
モニターの表示が変わって、管理局が今現在で把握してる次元世界の全体図、界図に変わった。
「で、これがその法則性ね」
密猟が行われた順番に沿って世界と世界を繋ぐように線が引かれた。それは「十二芒星?」のような図形やった。これは狙って描いてるとしか思えへんほどの綺麗さ。そやけど、こんな判りやすい法則性を示しててええんやろうか。今みたく管理局の捜査の手が延びてきてるのに。まぁこっちにとっては嬉しい話なんやけど・・・。
「さて、はやて。これまでの捜査資料から、連中がどういう法則に沿って密猟を繰り返してるか解かる? 特別捜査官である以上は捜査資料からいろいろと推察して、それを組み立てて形にしていかないと。それを移動中、カルガに到着するまでに答えを出しておいてね」
「え、あ、はい、了解です!」
制服の上着のポケットから携帯電話を出して捜査資料のデータを受け取った。今すぐにでも目を通したい気持ちを抑えてると、セレス執務官が「さて。これから出動するわけだけど、その前に・・・」って前置き。
「はやては学校が夏季休暇中ってことだけど、何かあたしに伝えておきたいこととかある? 夏季休暇とはいえ、ずっとあたしに付き合ってるわけにもいかないと思うんだけど・・・」
「あ、その辺はこのスケジュールデータを見てもらえれば」
わたしの携帯電話は地球産やけど、なんと管理局の技術で管理世界の通信端末などと同調できるようになった。まぁ空間モニターなんてものは出せへんけど、今みたく膨大なデータ量のやり取りや通信・メールが出来れば問題あらへん。
「来た来た。・・・ふんふん、なるほど。スケジュールに沿ってはやてを日本に戻せば良いのか・・・。了解。じゃあこれから9日間は一緒に仕事が出来るわけだ」
「はいっ。よろしくお願いします!」
「ん。じゃあ出動しようか」
椅子から立ち上がったセレス執務官に続いてわたし達も立ち上がって、「了解!」敬礼をした。
本局から第56管理世界カルガへは管理局の艦やなくて民間の艦を使うことになった。管理世界である以上、カルガにも地上本部はあるんやけど、わざわざ外から援軍が来たなんて思わせる必要も無いからってことや。
『本日は第56管理世界カルガ、首都ジトミル往き航行船505便をご利用いただきありがとうございます。到着時刻は8時間後の17時45分を予定しております』
機内にアナウンスが流れる中、わたしはセレス執務官からの宿題に集中する。ハオカーズ・カンパニーの密猟の実働隊がいろんな世界に出現する法則性を推察、明かすこと。すでにセレス執務官は判ってるけど、わたしにもこういう推察力や観察力を鍛える必要がある。そのための宿題や。
(とりあえず・・・えっと、どっから手を付ければええのか・・・)
界図をジッと見てても始まらへんから密猟順に数字を表示させた。そやけど「どの世界も定期的に狙われてる・・・」くらいしか判らへんかった。唸ってるわたしに、隣に座るヴィータが「はやて、大丈夫か?」って心配してくれた。
「お力になれるかどうか判りませんが我々も協力します」
「はいっ。私たち騎士は、いつでもどこでもお助けしますっ」
「おおきにな、ヴィータ、シグナム、シャマル。ザフィーラもな」
機内ゆうことで人型に変身してるザフィーラは無言やったけど、その目からシグナム達と同じ気遣いの色が見えた。みんなの助けを借りることを許してもらおうと、通路を挟んだ向こうの座席に座るセレス執務官を見る。
「いいよ、みんなで協力しても。いずれははやても立派な特別捜査官として他の部署と一緒に働くだろうけど、その際は八神家でチームを組むんでしょ? なら頼ればいい。そして経験を積んでいけばいい」
そうゆうわけで、みんなにも捜査資料のデータを送る。8時間って長旅や。それだけ時間があれば見つけられるはずや。みんなで捜査資料に目を通して、気になったことを挙げ合って少しずつ形にしてく。
「第11管理世界ロヌムイは年に3回、3種類の動物を密猟していますね」
「第28管理外世界ヴォルキスは2年に1回の周期で、1種類の密猟みたいです」
「第18管理外世界イスタは1年に4回、こっちも4種類がやられてる」
「他の世界も、その世界に実働隊が現れる回数と、密猟される動物の種類が同数のようです」
「密猟される動物もそれぞれ時期が固定されてる・・・か」
その情報に気付いたらあとはノンストップや。その動物がどうしてその時期にのみ密猟されるかを調べれば、ある事実にまでたどり着けることが出来た。そう、「繁殖期を狙ってる・・・?」ってことに。
「あ、そうそう。もう見たかもだけど今回は私たちの班だけじゃなくて、他にいくつかの班が別の世界で実働隊の逮捕に動いてるから。それもヒントとして考えてね~」
セレス執務官の言葉に、今回の逮捕作戦のデータをもう1度読み始める。わたしらセレス班は第56管理世界カルガ。他の班は第53管理世界ヴァルカ、第17無人世界ラブソウルム、第28管理外世界ヴォルキス。わたしらみたいに今向かってたり、すでに到着してたりしてるようや。
「(それらの世界と今の時期と標的になってる動物の繁殖期データを照らし合わせればきっと・・・!)やっぱりそうや!」
「はやてちゃん。一応、ここは機内ですから」
「あ、ごめん。しーっ、やな」
わたしらは1番後ろの方に集まって座ってるけど、前の方には他のお客さんも当然おるわけで。慌てて口を噤んで、改めて「法則性が判った」ってシグナム達に伝える。
「実働隊が同じ世界へ回数を分けて定期的に出現する理由。それは標的となる動物の繁殖期を狙ってるからや」
今から逮捕作戦が行われる世界には、ちょうどこの時期に子供が生まれる繁殖期後半に入る動物、グラシンシャーク、ジュエルホーンディア、ヘイロゥウルフ、デビルタイガー、スチールキングイーグル、セブンヘッドスネークの6種類が棲息してる。どれもその世界だけの固有種で、億クラスで密売されてるそうや。
「つまり実働隊は標的の動物が絶滅せぇへんように注意しながら、繁殖期で増えた動物を密猟して、それからまた次の繁殖期に密猟を行う、ってゆうのを繰り返してるわけや。そんで界図に描かれた、どこか図形っぽかった出現の法則性の正体は、その図形を狙ったわけやなくて密猟の効率を目指した結果。偶然に描かれたものや」
そこまで言い終えたわたしはセレス執務官をチラッと見ると、「うん。正解。正解にたどり着くまで結構早かったね」って小さく拍手してくれたから、みんなで「やった!」って喜び合った。
「それじゃあ他には? 実働隊のことだけじゃなくて、何か気になること、注意しておかないといけないことなどなど。特別捜査官は出向先で使われる立場だけど、使う立場でもあるからね。部下を無駄に浪費するような間抜けは犯せない」
「えっと・・・それなら。わたしらの今向かってるカルガには、魔法を使うヘイロゥウルフが居ります」
ヘイロゥウルフの生態データを、みんなの前に展開したモニターに表示させた。局が定めた基準やとヘイロゥウルフの保有魔力量はS-ランク相当。シグナムが「私と同程度というわけか」って嬉しそうに微笑んだ。シグナムはなんて言うか強敵との戦いが好きみたいで、シャルちゃんやフェイトちゃんとの1対1の模擬戦は特に。けどなシグナム。わたしらの敵はそっちじゃないんよ。
「しっかし、S-ってやべぇな。狼って群れなんだよな? 実働隊との戦闘でソイツらの魔法に巻き込まれちゃ堪ったもんじゃねぇな」
「そこはほら、あれや。狼たちと実働隊が戦いを始める前に、わたしらが叩けばええんよ。ですよね、セレス執務官?」
「そうね。カルガの南部の大洋に浮かぶ孤島にのみ棲息しているし、そこへ向かっている途中の連中を狙えばいいっていうのは賛成」
「あのさ。密猟される場所がその世界で1ヵ所っていうんならさ、どうしてこれまで密猟が阻止できてねぇんだ?」
ヴィータの疑問ももっともや。そやけどそれも捜査資料の方に載ってるから、わたしは「あんな――」って説明に入る。孤島は自然保護区で、自然保護隊しか常駐できひん。しかも局は万年魔導師不足ってゆうことで、前線にはあたらへん自然保護隊の中には魔力未保有者が多いから、魔法やスキルを扱える密猟者に対しては弱い。
「さらに陸地から遠いゆうことで、援軍が来るまで時間が掛かる。しかも派遣してもらったとしても繁殖期の間、ずっと残ってもらうわけにもいかへん。で、その間に密猟が行われるわけやな」
「勢力を拡大するのも考えものですね~」
「過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということだな」
シャマルとシグナムがそう言うと、「あはは、耳が痛い」ってセレス執務官が苦笑い。そして「まぁそんなわけだから、融通の利く私たちが呼ばれたわけ」キリッとした真面目な声でそう言うた。そうや。わたしらは頼りにされてここに来た。その期待に応えるためにも、きっちり仕事を果たさへんとな。
「とりあえず、念のために私たちの護るヘイロゥウルフについて調べておきましょ」
「自己強化系や防御系の魔法を使うようだな」
「性格は温厚。そやけど繁殖期には獰猛になる・・・」
映像データがあるから音量を抑えて再生させる。第一印象は「大きい・・・」やった。ザフィーラより二回りほど大きい。それが十数頭の群れを作ってる。ヘイロゥウルフが子育てしてる様子はホンマに可愛ええ。けど、敵には一切の容赦があらへん。顎の力を魔法で強化して、密猟者の装甲車みたいな車を噛み砕いたシーンなんて鳥肌や。
「・・・って、こんなに強かったら、わたしら必要なくないですか?」
「で、ですよね・・・」
わたしとシャマルは顔を蒼くしてセレス執務官に向き直ったら、「その映像は10年前のね。最近のを観てみて」って言われてその映像データも観てみれば、ライフルとかバズーカを装備しただけの実働隊に「魔導師が・・・」参加し始めてた。
「10年前の映像は、銃火器などの質量兵器のみを武装した魔導師不参加な戦力だった。それから年々さらに強力な銃火器を使い始め、そして最終的に魔導師を投入。しかも密猟に適した捕獲系魔導師ばかりで、映像を見たからもう判るだろうけどヘイロゥウルフは何も出来ずに捕まったの」
ほぼ一方的や。バインドや結界で捉えたところで睡眠ガスなどで意識を奪って、そのまま連れ去られる。S-ランク相当の魔力量を持ってても、魔力の使い方が自己強化だけやと搦め手には弱くなるってことみたいや。
「ヘイロゥウルフを始めとした動物たちは絶滅しないように密猟されてるし、人命には危険が無いから後回しにされてるの。でもだからって放置し続けるわけにはいかない。だからあたし達が、この密猟の歴史に終止符を打たないと」
ギュッと握り拳を作ったセレス執務官。わたしらも密猟を繰り返すハオカーズ・カンパニーへの怒りを胸に、今年の繁殖期を狙ってくる実働隊の逮捕を改めて決意した。
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