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『Delusion』

作者:零那
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『Impossible』



記憶や思い出なんて美化されたり改竄されたりするっていうけど、在る記憶に関しては決して美化なんてされてない。

ありのまんまが、やけに綺麗に在る。だから思い出す時はイタミが襲うんだろう。

慣れない、割りきれない、過去になってしまわない、置いていきたくない、ずっと共に在るべきものだと想うから...

前を向くことは忘れることじゃないと思うから、乗り越えるってことは鈍くなることじゃないと思うから。

だからもう解ったんだ。サヨナラはしなくてもいいって。
だって永遠に此処に在るんだからサヨナラは言えない。
サヨナラなんて不可能なんだってこと。

あの時に貰った想いすべて、僕の中で綺麗に光ってる。其処だけが眩しいくらいにね。


 
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