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オズのハンク

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第五幕その十一

「私はもう戦うことはしないわ、ただ戦うことになったら」
「自信はあるんだね」
「ええ、ただオズの国では」
「戦うことはないね」
「セト神とトト神にしても」
 この神々にしてもというのです。
「別にね」
「戦うことはだね」
「しないわよ」
「セト神もだね」
「セト神も今は守護のお仕事に専念してね」
 そしてというのです。
「平和にしているわ」
「物騒な神様とも聞いているけれど」
「古代エジプトではそうだったけれど」
「オズの国では」
「そう、普通にね」
「平和なんだね」
「そうよ」
 こう言うのでした。
「別にね」
「やっぱりオズの国だからだね」
「平和なのよ」
 乱暴と言われるセト神でもというのです。
「普通にね」
「それはやっぱりね」
「オズの国だからだよ」
 まさにそのせいでというのです。
「何といってもね」
「そういうことね」
「オズの国では誰もが平和になるね」
「元々私達は結構荒々しいところがあったけれど」
 それがというのです。
「それがすっかりなくなってね」
「平和になっているね」
「穏やかにね、だからね」 
「貴女にしても」
「例えば動くものを見ると」
 そうなると、というのです。
「それが目の前に来たら」
「自然となんだ」
「手を出してしまうわ」
「猫の習性だね」
「それが自然に出て」
 そしてというのです。
「寝ることがね」
「大好きなんだね」
「そうした生活が好きになったわ」
「それはまさにね」
「猫ね」
「その習性だね」
 カエルマンもその通りだと言いました。
「平和なね」
「そうね、ここにいる子達と一緒にね」
「ずっとだね」
「そう、ずっと平和にね」
 その様にというのです。
「暮らしていきたいわ」
「美味しいお刺身やお寿司を食べて」
「寝ることも忘れないでね」
「お酒もいいけれど」
「やっぱりこの二つね」
「猫の様に」
「のどかに暮らしていきたいわ」
 こう言うのでした、そしてです。
 皆はバステト女神の祭壇で礼拝もしました、そのうえで次の場所に向かいましたがその途中にでした。
 ここで、です。ハンクはベッツイに言いました。
「猫の皆とも一緒にいられて」
「よかったわね」
「うん、まさかピラミッドの中でね」
「あれだけの猫ちゃん達と一緒にいられてね」
「遊べるなんてね」
「思わなかったわ」
 ベッツイにしてもでした。
「本当にね。けれどね」
「可愛かったね」
「どの子もね、そのことにも満足したし」
「それならだね」
「ええ、またね」
「次の場所に行くね」
「そうしましょう、次の場所は」
 ベッツイはピラミッドのマップを開いてそれを観つつハンクに答えました。
「今度は庭園よ」
「ピラミッドの中のだね」
「ええ、そこに行くわ」
「ピラミッドの庭園っていうと」
「空中庭園とか外の庭園ではないけれど」
「言うなら室内庭園だね」
「そうよ、ピラミッドの中にあるからね」 
 だからだというのです。
「そうなるわ」
「そうだよね」
「それでね」
「その庭園にだね」
「今から行くから」
「じゃあね」
「皆で向かいましょう」
 ハンクにも他の皆にも言ってでした、そのうえで。
 皆は次の場所に向かうのでした、ピラミッドの中の冒険はまだ続くのでした。 
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