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『Delusion』

作者:零那
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『綺麗な想い』



あの頃の僕ら本当に生き急いでたよね。
早く大人になりたかったよね。
腐りきった大人と社会を見返したかったよね。

世の中変えるんだって勢いだったよね。
本当に大事なことが解ってない世の中に苛立ってたよね。

今だって結局殆ど何も変わってないよ。
腐りきった大人と社会。
そして無力なまんまの僕。

ねぇ君らは今どんな大人になったのかな。
あの頃の気持ちをまだ胸に秘めてるのかな。
それとも遠い記憶として処理したのかな。

ねぇ君、君は何か変わったかな。
貴女は何か変わったかな。
貴方はどうかな。

馬鹿馬鹿しいほどに綺麗だった想いを、どうか棄て去らないであげてね。

あの頃の想いを、どうか胸に秘めていてね。


 
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