ドールハウス
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第一章
ドールハウス
アリス=スターリングはイギリス生まれだが今は日本に留学している、ロンドンの商社員の娘であり生活はイギリスのホワイトカラーの標準的なものだ。
日本の高校で楽しく過ごしていた、髪の毛は栗色でその髪の毛をストレートにしている、目は緑色ではっきりとした大きなものだ。鼻は高く肌は白く頬は少し赤い。やや面長で彫もある。背は一六四程で脚が奇麗で胸は平均以上だ。
制服は紺色のブレザーと黒と灰色、白のタートンチェックのスカートを今の日本の女子高生風に短くしている。えんじ色のリボンと白のブラウスという制服だ。
学校生活は心から楽しんでいて部活のラクロスも学業も趣味の読書も満喫している、日本語の本も読んでいるが。
アリスはある日日本の本を読んでからクラスメイト達に話した。
「日本でもお人形はあるけれど」
「ええ、多いわよ」
「ひな祭りのお人形もあればね」
「端午の節句のお人形もあるし」
「他にも何かとね」
「あるわよ」
「けれど」
それでもとだ、アリスは友人達に話した。
「ドールハウスないわね」
「ええ、それはね」
「お家まではね」
「まあ子供のおもちゃならあるけれどね」
「リカちゃんとかで」
「それはあるけれどね」
「それは私も聞いていいと思ったけれど」
それでもとだ、アリスはさらに話した。日本語は流暢なものだ。
「けれどね」
「それでもっていうのね」
「日本じゃドールハウスは少ない」
「ああしたものが」
「少なくとも伝統的な文化になっていない様な」
アリスは友人達、大半が日本人である彼女達に話した。通っている高校である八条学園高等部は半分が自分と同じ日本以外の国からの留学生でありイギリス人の友人もいれば他の国の友人もいるのだ。
「そう思うけれど」
「まあね」
「ドールハウス自体がイギリスのものでしょ」
「イギリス人が考えて趣味にした」
「そうしたものよね」
「そうなのよね、私も好きだし」
実家には一つ置いてある、子供の頃から大事にしていて今も母親に自分がいない間に手入れ等を頼んでいる。
「イギリスのお友達もね」
「好きな娘いるのね」
「そうなのね」
「そうした娘もいるもね」
「そうなの、けれど日本ではメジャーじゃなくて」
それでというのだ。
「楽しんでる人少ないのね」
「まあね」
「おもちゃとしてはあるし」
「そちらを趣味にしてる人いるけれど」
「それでもね」
「日本には元々ね」
「お人形にお家っていうのはないわね」
どうしてもだ、日本人の友人達がアリスに話した。
「本当にね」
「そうよね」
「飾ることはしてもね」
「並べたりして」
「それでも」
どうにもとだ、他の娘達も話した。日本以外の国から来ている娘達もいるがその娘達も同じ意見であった。
「具体的にはどうか」
「そう考えるとね」
「ドールハウスはやっぱりイギリスのもので」
「楽しんでいる人も少ないわね」
「お人形が好きな人も」
「そうよね、好きな人がいれば」
その時はとだ、アリスは話した。
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