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オズのハンク

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第三幕その九

「絶対にね」
「言うんだね」
「けれど謎々に答えらなくても」
「食べたりしないね」
「私はそんなことはしないよ」
 絶対にという返事でした。
「答えられなくてもね」
「それで終わりだね」
「そうだよ、残念でしたでね」
「それで終わりだね」
「そうだよ、けれど君は答えたから」
「何かあるのかな」
「私がおめでとうと言ってね」
 それでというのです。
「終わりだよ」
「そうなんだね」
「まあ只の挨拶みたいなものだから」
 スフィンクスの謎々はというのです。
「そう思っていてね」
「足の謎々はだね」
「そうだよ、それにこの謎々は」
 足のそれはというのです。
「実は私自身が言ったのではないのだよ」
「あっ、あれはギリシア神話だったね」
 カルロスがここで言いました、
「そうだったね」
「そうだよ、あちらのスフィンクスもオズの国にいるけれど」
「この謎々を出すんだ」
「それで食べることもしないから」
 謎々に答えられなかったり外れてもというのです。
「安心していいよ」
「それは何よりだよ」
「まして私は石の身体だから」
 スフィンクスは自分のこんこともお話しました。
「だからね」
「ああ、食べる必要がないね」
「何もね。飲む必要も寝る必要も」
 そうしたこともというのです。
「一切必要ないんだ」
「あれね」
 ここで言ったのはベッツイでした。
「かかしさんや樵さんと同じね」
「そうだよ、あの人達と一緒でね」
 実査にとです、スフィンクスはベッツイにも答えます。
「私もだよ」
「そうしたことがいらないのね」
「だからもうここでね」
「ピラミッドに来る人に謎々を出してなの」
「それを楽しみにしてね」
「過ごしているのね」
「気が向いたら時々散歩もするしね」
 そうもするというのです。
「それでだよ」
「楽しく過ごしているのね」
「そうなんだ、悪い生活じゃないよ」
「それは何よりね」
「うん、それじゃあ今からだね」
「ええ、ピラミッドにね」
 ベッツイはスフィンクスに笑顔で答えました。
「今から入るわ」
「そうだね、じゃあ楽しくね」
「中に入って」
「そして楽しむといいよ」
「そうさせてもらうわね」
「私は元々ピラミッドの番人なんだ」
 スフィンクスは自分のお仕事の役目もお話しました。
「ここにずっといてね」
「そうしてよね」
「番をしているんだ」
「スフィンクスのお仕事は」
 それはとです、ハンクも言います。
「番人だったね」
「私はそうだよ、ただギリシアのスフィンクスは」
 こちらといいますと。 
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