オズのハンク
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第三幕その四
「この世で一番下らないタイプの一つだよ」
「そうした人ですか」
「オズの国にそんな人は」
「います?」
「オズの国にも同じ様なタイプの人がいたいみたいね」
「そういえばトロットさんがオズの国に来た時にお会いした」
「島にいた人だね」
「お年寄りでおられましたね」
カルロスはその人のことを今思い出しました。
「そういえば」
「そう、その人は今は改心しているけれど」
「かつてはですね」
「その人みたいなね」
「この世で、ですね」
「一番下らないね」
またこう言うのでした。
「本当にね」
「そうしたタイプの一つでしたか」
「そうだったんだ、間違ってもどんな学問でも今の時点の知識だけで全部を決めつけて否定したりしない」
カエルマンは強い声で言いました。
「それは学問でもないよ」
「じゃあ何でしょうか」
「また言うけれど下らないことだよ」
こう言うしかないことだというのです。
「この世で最もね」
「何かそんなことに必死になっていたら」
「人生も面白くないね」
「そうですよね」
「一体その人は何をしたいのか」
それこそといのです。
「私には理解出来ないよ」
「そんなことしてもピラミッドについても」
ハンクはこれから自分達が行く神秘の塊を観ました、本当にどんどん大きくなっていて雄姿と言っていい位です。
「何もわからないね」
「そう、無駄にしかならないよ」
「そうだよね、科学も進歩するから」
「今の科学を絶対視して何もかも否定しても」
アニメや漫画のことをです。
「何も生み出さないし」
「全く楽しくなさそうだね」
「僕もそう思うよ」
ここからという言葉でした。
「何がしたいのかな」
「それが面白いと思ってるのなら」
ベッツイも言ってきました。
「お笑いの才能もなさそうね」
「というか絶対にないね」
「そうよね」
「そんな本を読んでもね」
「オズの世界ではないわね」
「子供の夢を壊すんじゃなくて」
「純粋の何の為にもならなくて」
それこそ世の中の誰の役にも何の進歩にも貢献しないこれ以上はないまでに無駄なものだというのです。
「無駄でしかないから」
「オズの国ではないね」
「オズの国はお伽の国だけれど」
それでもというのです。
「全く何の誰の役にも立たない」
「無駄なことはね」
「ない国だから」
「無駄の国じゃないからね」
「お伽の国であってね」
お伽の国と無駄の国は違うというのです。
「そんなこの世で一番下らないことの一つで」
「無駄でしかないものは」
「ないわよ」
「そうだよね」
「外の世界には変な人もいるわね」
「漫画やアニメのことだってね」
「今の世界では実現出来ないだけで」
今の科学技術ではというのです。
「やがてはね」
「出来たりするね」
「そうなるでしょ、スマホだって」
ベッツイは実際にスマートフォンを出しました、そうしてハンクにお話します。
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