オズのハンク
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第二幕その六
「誰でもね」
「来るなら」
「そう、いいよ」
「それで神様に捧げものをして」
「お祈りをして」
そしてというのです。
「後の食事にもね」
「参加していいのね」
「こちらも是非だよ」
こう返事をするのでした。
「来る者は拒まず、それにね」
「それに?」
「大勢いた方がね」
その方がというのです。
「楽しいからね」
「だからなのね」
「そうだよ、皆で食べてね」
「それじゃあね」
「チョコレートも出るから」
「デザートで」
「そう、我々はチョコレートを飲むことが多くてね」
こちらをというのです。
「今は固めたお菓子としてもね」
「食べるわよね」
「そう、けれど最初は飲んでいたんだ」
「確かあれですね」
カルロスが神官さんに尋ねます。
「目を覚まさせる為や神様の儀式の時に」
「そうした目的でだよ」
「飲まれていましたね」
「コーヒーと同じだね」
神官さんはカルロスに笑って答えました。
「それは」
「そうですよね」
「だから飲んでいてね」
「今もですね」
「飲んでいてしかもね」
「食べることもですね」
「今はしているよ」
お菓子としてというのです。
「だからこちらもね」
「楽しめばいいですね」
「是非共ね。では今から我々の神々に捧げものをするよ」
「それでどんな神様達かな」
今度はハンクが神官さんに尋ねました。
「一体」
「そのことだね」
「うん、中南米の神様達は」
「沢山の神様がいるけれどね」
「少し挙げてくれるかな」
「ケツアルコアトルだね、一番の神様は」
こうハンクにお話しました。
「やはり」
「どんな神様かな」
「緑色の鱗を持っていて身体の左右に一対の翼を持つ蛇の姿をしていて農業や学問、技術を司っているんだ」
「そうした神様なんだ」
「そう、この神様がね」
「中南米の神様達の中でだね」
「一番尊い神様だよ」
そうだというのです。
「中南米の神様ではね、他にもテスカトリポカやクマゾッツやコアトリクエと色々な神様がいるんだ」
「何か発音が独特だね」
「そうだね、時差氏にね」
「発音はだね」
「独特だよ、オズの国の言葉とはね」
「英語とはだね」
「また違った言葉だったから」
中南米の神様の名前に使われている言葉はというのです。
「発音もだよ」
「独特なんだね」
「そういうことだよ」
こうハンクにお話するのでした。
「そして中南米の神様はまだまだいるからね」
「かなり多いんだね」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「日本の神様よりは流石に少ないね」
神官さんはハンクに笑ってこうも言いました。
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