麗しのヴァンパイア
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第二百十話
第二百十話 部屋に戻る前に
華奈子は美奈子に一緒に部屋に戻る前に声をかけた。
「ちょっといい?」
「どうしたの?」
「お部屋に戻る前にね」
その前にというのだ。
「ちょっと牛乳飲まない?」
「牛乳?」
「まだ喉渇いてない?」
「そう言われたら」
どうかとだ、美奈子も答えた。
「結構ね」
「そうでしょ、だからね」
「牛乳飲んでからなのね」
「お部屋に戻りましょう」
「わかったわ、お風呂出た時に結構お水飲んだ」
「それでもまだ喉渇いてるから」
だからだというのだ。
「ここは飲みましょう」
「それじゃあね」
「お風呂、特にサウナは汗かくわよ」
母もリビングから言ってきた。
「あんた達サウナも入ったの?」
「うん、入ったよ」
「他のお風呂も全部入ったわ」
「じゃあ余計によ」
それならとだ、母は自分の娘達にさらに言った。その言葉は娘達をしっかりと気遣うものであった。
「水分摂らないといけないから」
「それじゃあ牛乳飲んでいいのね」
「そうしたらいいのね」
「無理はしないの」
決してという言葉だった。
「汗をかいたら飲みものを飲むことよ」
「そういうことね」
「しっかりと」
「さもないと脱水症状か熱中症になるから」
だからだというのだ。
「そこはしっかりとね」
「わかったわ、お母さん」
「牛乳も飲むわね」
「そうしてね」
「じゃあ美奈子、今からね」
「そうしましょう、華奈子」
双子で頷き合ってだった。
一緒に牛乳を飲んだ、そうして部屋に入ったが。
「何か眠いわね」
「そうね」
「泳いでお風呂に入って」
「牛乳も飲んで」
二人共強い眠気を感じた、そうしてうとうととしだしたので二人は今度は寝ようか寝るまいかという話をした。
第二百十話 完
2019・11・8
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