恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第七十九話 呂蒙、陣を組むのことその三
「大ごとにはなってないけれどな」
「それでもいつも口喧嘩ですから」
「あの猫耳二人はそもそもの性格に問題があるのじゃ」
黄蓋はそのものずばりだった。
「全く。妙な奴等じゃ」
「全くだな」
凱が黄蓋のその言葉に同意して頷く。車座の中に座ってやはりチヂミを食べながらだ。彼女の話を聞いてそうしたのである。
「何か妙に軍師らしくないっていうかな」
「はっきり言えばアホじゃ」
またずばりと言う黄蓋だった。
「知識や教養があって頭は回るがじゃ」
「人間としてか」
「そういう意味だな」
ラルフとクラークが応える。
「あれだってことか」
「そういうことなんだな」
「困った奴等じゃ」
こうも言う黄蓋だった。
「全くのう」
「うちの軍だったらあの二人どうなのかしら」
孫尚香はこんなことを言った。
「正直喧嘩されたら面倒なんだけれど」
「そういえば揚州ってあれだよな」
「かなり和気藹々とした雰囲気ですね」
ドンファンとジェイフンがこのことを指摘する。
「まあこっちも何だかんだで雰囲気はいいけれどな」
「あの人達も顔を見合わせなければいいですから」
「はい、揚州の雰囲気はかなりいいと思います」
呂蒙はそのことに真面目に答えた。
「和気藹々としているというか明るいというか」
「真面目な娘も多いしな」
「そうだな」
ラルフとクラークが微笑んで話す。
「それがいいんだよな」
「孫権さんとかな」
「うむ、蓮華様は真面目な方じゃ」
黄蓋もその通りだと微笑んで話す。
「しかもとてもお優しい方じゃ」
「あの性格のよさっていいよな」
凱もそのことについて話す。
「一見するときつそうなんだけれどな」
「ですが違うんです」
呂蒙がその孫権について話した。
「蓮華様はとてもお優しい方で」
「心が美しいのだな」
鷲塚の言葉だ。彼もいるのだ。
「そういうことだな」
「うむ、揚州にはそうした者が多いぞ」
黄蓋が話す。
「何かとな」
「確かにな。周泰殿といい」
鷲塚がまた話す。
「そして呂蒙殿もな」
「私ですか!?」
自分の話が出てだった。呂蒙はだ。
戸惑った顔を見せてだ。顔を赤くさせて話した。
「私はそんな」
「何言ってるのよ、亞莎だってそうじゃない」
彼女はどうかとだ。孫尚香が微笑みながら話すのだった。
「とても真面目で優しいのに」
「そうですか?」
「いい娘じゃない」
その性格のことが話されるのだった。
「いつも夜遅くまで勉強して朝早くに起きて」
「軍師として当然のことではないですか?」
「そう普通に言うことが凄いのだ」
鷲塚の言葉だ。
「それがな」
「そうなんですか」
「そうだ。しかし本当に揚州は見事な気質のおなごが多い」
「わしはどうじゃ?」
「まあ黄蓋さんはあれだな」
今言ったのはだ。ドンファンだった。
「見事な気質のな」
「うむ、何じゃ」
「熟女だよな」
おばさんと言うようなことはしなかった。この辺りドンファンはわかっていた。
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