ドリトル先生の林檎園
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第八幕その九
デザートに林檎があります、そしてお酒はシードルです。
そのシードルを飲んでいる先生にチープサイドの家族が言います。
「考えてる人だね」
「しっかりとね」
「お友達の為で」
「退院祝いになんて」
「そこからはじまって一番美味しいものを探し出そうなんて」
「そうそう出来ないよ」
今度はオシツオサレツが二つの頭で言います。
「お祖父さんは心配してたけれど」
「その必要はなかったね」
「ああしたことなら問題なしだね」
ガブガブも太鼓判を押します。
「温かく見守手あげるべきだよ」
「むしろそうしないと」
今言ったのはダブダブです。
「駄目よね」
「ここは是非だね」
ジップも皆と同じ意見です。
「下坂さんとしては見守ってあげないと」
「そこでどうかと言うのは」
ホワイティが思うことはといいますと。
「お祖父さんとしてどうかってなるね」
「ちゃんと造ったものを食べてるっていうし」
トートーはこのことに注目しています。
「いいじゃない」
「造ったものを駄目だと言って捨てるならよくないけれど」
チーチーはトートーと同じ意見です。
「ちゃんと食べてるならいいしね」
「それならいいし」
老馬も思うことです。
「むしろいいことじゃないかな」
「紅玉が果たして一番いいか」
最後に言ったのはポリネシアでした。
「ちゃんと調べる意味でもいいことね」
「一番いいと思ったことが実はそうじゃなくて」
先生はチキンステーキを美味しく食べつつ言います、勿論お酒のシードルも美味しく飲んでいます。
「他にもあることはね」
「常よね」
「学問でもそうだよね」
「そのことを色々調べて確かめて学問はあるし」
「栄えていってるし」
「食べものだってそうだし」
「これはいいことだよ、それもお友達の為なら」
それならというのです。
「尚いいよ」
「いいことからはじまってるしね」
「いいことからいいものが出て来るならね」
「これはもう最高のことだよね」
「何といっても」
「そう、だからね」
それ故にというのです。
「今回のことはね」
「いいよね」
「そうだね」
「じゃあ僕達にしてもね」
「応援させてもらおうね」
「そうさせてもらいましょう」
「是非ね、人としてね」
このことから言う先生でした。
「そうさせてもらおうね」
「それがいいですね」
トミーはパンを食べつつ先生のお言葉に応えました、シードルはパンによく合っているので食事が進みます。
「僕達は」
「そう、そして下坂さんも」
「ご本人に言われた通りに」
「そう、見守るべきだよ」
ここはというのです。
「是非ね」
「それもお祖父さんならですね」
「余計にね」
血縁のある人ならというのです。
「そうするべきだよ」
「そういうものですね」
「親や祖父母の人達が見守ってくれると」
そうであればというのです。
「こんな心強いことはないからね」
「だからですね」
「ここは見守ってあげるべきだよ」
「心配するんじゃなくて」
「温かくてね、あとね」
ここで先生はこうも言いました。
「僕の見立てではね」
「先生の、ですか」
「うん、この農園の林檎達を見たけれど」
その種類をです。
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