耳かきをされて
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第四章
「島崎藤村さんか」
「ああ、何かあの人の家結構色々あったんだよな」
「みたいだな、けれどな」
「お前にそういう趣味はないか」
「俺はあくまでハーレムでな」
求めるものはというのだ。
「そうしたな」
「そういう手の漫画みたいな流れはか」
「ああ、趣味じゃないからな」
「じゃあ妹とか姉とか母親とかか」
「どれも義理でもな」
直接の血のつながりはなくとも、というのだ。
「そうした趣味ないからな」
「お前妹さんいるよな」
「そう言うお前もな」
「ああ、正直妹にそうした感情持つとかな」
「ないだろ」
「一緒に住んでるとな」
家族としてとだ、秀一も述べた。
「色気とかムラムラするのとかな」
「ないだろ」
「ああ、脛毛とか腋毛とか処理してるの見たりな」
「パックしたりな」
「それでスマホで友達と馬鹿話してな」
「部屋だって散らかってたりな」
「身体ボリボリかいたりな」
そうした女の子の日常を見ていると、というのだ。
「家じゃ着古しのジャージでな」
「うちもだよ」
「そんなの見てるとな」
「あれこれ思わないだろ」
「確かにな」
「だから俺は妹とか姉とか母とかな」
和馬ははっきりと言い切った。
「そして叔母さんもな」
「例え義理でもだな」
「義母と息子とかな」
和馬はよくあるそういう手の創作のシチュエーションについて言及した、特に国の名前がついた出版社の本で多いだろうか。
「俺は絶対にないんだよ」
「だから叔母さんにもか」
「試しに耳かきしてもらってもな」
それでもというのだ。
「そうした感情は抱かない、美人さんだけれどな」
「美人さんか」
「ああ、お袋の妹さんの中で一番な」
「一番年下でか」
「それで一番の美人さんだけれどな」
「そうした感情はないか」
「お前パックしてジャージ姿でヨガする人にムラムラくるか?」
和馬は秀一に自分の叔母の姿を話した。
「そもそも」
「ねえな」
「そうだろ」
「そういうことか」
「ああ、しかしお袋に今頃頼むとかな」
「高校生でな」
「マザコンだろ、そして妹に頼むとかな」
この場合はというと。
「変態って蔑まれてぶん殴られるだろ」
「俺の妹でもそうするな」
「しかもうちの妹ガサツだしな」
「表ではおしとやかでもだよな」
「家の中の素顔そうだしな」
「若し耳かきしてもらってもな」
「耳の穴血だらけだよ」
そうなってしまうというのだ。
「絶対にお断りだよ」
「それで叔母さんだな」
「してもらってくるな」
「それで感想をだな」
「言うからな」
「じゃあその感想楽しみにしてるな」
秀一は和馬にやや棒読みだがそれでもエールを送った、そして数日後日曜日に和馬からスマホでやってもらったと連絡が来たので。
彼のバイト先に行って彼が焼いたイカ玉を見せの前で立って食べつつそのうえで彼に対して感想を尋ねた。
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