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レーヴァティン

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第百三十四話 熊本城攻略その九

「その後でだ」
「敵の主力を叩けば」
「肥後を手に入れることも楽だしだ」
 それに加えてというのだ。
「九州の趨勢もだ」
「決しますね」
「そして九州をな」
「我々の手にすることが出来る」
「そうなる、だからだ」
 こうした戦略を考えてというのだ。
「この度もな」
「そうして勝ちますね」
「九州、琉球を手に入れればこの浮島の西を手に入れたことになる」
 その全てをというのだ。
「浮島のおよそ半分だ、これだけの勢力になれば」
「我々に対する勢力はなくなる」
「関東に大きな勢力があり」
「東北もですね」
「独自の勢力がある様だが」
 それでもというのだ。
「浮島の半分になるとな」
「この浮島第一の勢力になります」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「我々はだ」
「九州、そして琉球を」
「手に入れていこう」
「それでは」
「その琉球やけどな」
 耕平はこちらの話をしてきた。
「確かに九州の勢力圏やけどな」
「それでもか」
「別に兵は多くなくてな、この浮島でも独特の場所で」
 そうした場所でというのだ。
「資源もあって西の浮島ともな」
「交易をしているか」
「堺や長崎と一緒でな」
「そこから利を得ているか」
「昔は他の浮島や下の世界ともな」
「交易をしていたか」
「このことも堺や長崎と一緒でな」
 それでというのだ。
「かなりの利を得ていたそうや」
「そうだったか」
「東の方にはこうした空の商いをする港はないみたいやしな」
「そう言えば聞かないな」
「あっても横浜位やろ」
「あちらか」
「こっちも新たに設けられるとしたら神戸や」 
 この街そして港だというのだ。
「空船用の港が置けて西の浮島とも商いが出来るのは」
「ならな」
「そや、琉球もな」
「是非手に入れるべきだ」
「そうすればな」
「その利がな」
「わい等の力になるさかいな」
 だからだとだ、耕平は英雄にさらに話した。
「手に入れていこうな」
「尚更その気になった、では九州を降し」
「そしてやな」
「琉球も手に入れる」
「ほなな」
「ではその為にもな」
「今からやな」
「戦う、数と飛び道具でだ」
「勝つな」
「そうする、ただ深追いは慎み」
 そしてと言うのだった。
「斥候、空船も出してな」
「敵の伏兵にはやな」
「気をつける、間違っても釣られてだ」
 敵の策、それにかかってというのだ。 
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