レーヴァティン
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第百三十三話 砦攻めその十一
「男のそれも」
「女が男で遊ぶこともか」
「どっちも好きでなかとよ」
どうしてもというのだ。
「そうたい、けれど」
「それでもだな」
「奇麗ごとではたい」
「済まないこともあるな」
「奇麗ごとで済めばそれでいいたいが」
それでもというのだ。
「そうもいかんとよ」
「世の中はな」
「この世界でもたい、だから娼婦もたい」
「いることもか」
「受け入れるしかなかとよ、そして」
「病のこともだな」
「受け入れて」
そうしてというのだ。
「ことにあたるたい」
「兵達からあの病を減らすことだな」
「それをたい」
まさにというのだ。
「うちも考えていてとよ」
「働いているな」
「そうたい、じゃあ」
「梅毒もだ」
「減らしていくたいな」
「これまでもしてきたが」
「これからもたいな」
「そうしていく、そして熊本城もな」
この城の話に戻したのだった。
「用意が済み次第な」
「攻めるたいな」
「その時が来れば」
まさにというのだ。
「攻める、雨でもな」
「気候に関わらないたいな」
「むしろ雨が降れば」
「都合がいいたいか」
「敵に見えにくい」
だからだというのだ。
「ここはだ」
「攻めるたいな」
「そうしていく」
こう言ってだ、そのうえでだった。
英雄は今は攻める用意を進めてさせていった、それは順調に進み敵が怪しむがそれでもだった。彼はそれはよしとして次の動きも見据えて動くのだった。
第百三十三話 完
2019・10・8
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