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名探偵と魔術師たちの大騒動

作者:スズ
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第3話


「え?ロマニって普通の友達っているの?」
「え!?何さその反応は!僕にだって普通の友達ぐらいいるんだぞぅ」

ことの始まりは、ホームズがロマニに医者の友達がいることに驚くところから始まった。

「というか、なんでそういう話がはじまったのか?」

「うん。なんかそいつ、すごく大きな悩みを持っていてね。正直言って暗闇一歩手前かな。」
「もうどんな闇なのかは知っているのか。」
「うん。」

おそらくふわふわとしておりかつ安心感があるロマニだからこそ教えてくれたことだと思う。

「(そういうところがロマニらしいんだよな・・・・)」

と感心しながら。

話に耳を傾けることにした。




そして数日後

「ここが月影島か・・・」
ルキウスご一行は現在ロマニの友人・浅井成実がいる月影島に来ていた。

村人に、浅井成実の居場所を聞きながら探索すると目的地である小さな診療所が見えてきた。


「すみません、浅井いる?」

ロマニが呼びかけると奥から“女性”に見える人が来た。
「あ、ロマニ!!来てくれたんだ!」

「もちろん、浅井が隠してきたことを話してくれたんだ。ボクは力になりたいし、闇に落ちてほしくないんだ」
ロマニの言葉には力強かった。

「ところで、その人たちが。魔術師?」

「あぁ、紹介するよ。ルキウス・ヴァーミリオン。ボクが知る限りトップクラスの魔術師さ!」

そして、ルキウスや他のサーヴァントを何人か紹介した。そして、ここからはホームズが主導となる。






そして、日が暮れるころにはすべての真相を(ホームズによって)解き明かされていた。そして、浅井の父親からの最後のメッセージを受けとった浅井は人知れず涙を流した。


「これから、浅井はどうする?このことを公表するのなら協力するけど。」

「あ、そうだ。実は言っておかないといけないことがあったね。」



そうして計画の一部分を 浅井自身から明かされた。


「でも、どうしよう。もう真実を突き止めちゃったし。」

でも毛利さん来るよな~。


「ならば演者として巻き込んでしまおうか、真実を明かすメインキャストに」
いきいきと巻き込む発言をしたホームズに三者三様の反応だ。
「・・・・・なんか生き生きしてないかい。ホームズ」
「まぁ、毛利探偵を呼んだならもれなくあの少年もついてくるだろうしな。妙に気があってたし」
「・・・なんかよく分からないけど。これが素なんだね」


そして迎えた翌日。全員で港に毛利一家を出迎えに行った。


ルキウスがいることに毛利一家は驚いていたが、話を聞くと真剣な表情で計画に乗ってくれた。

「あの、毛利さんすみません。こんなことに巻き込んでしまって。ちゃんと依頼料は払いますので・・・・」
「あーまぁ、いいってことよ。それよりも麻生君でよかったか。よく殺人を踏みとどまってくれたな。」
「はい、ロマニのおかげだと思ってます。もし、気づかれなかったら、もし気づいたのがロマニじゃなかったら踏みとどまれなかったかもしれませんから」
「そうか、いい友人を持ったな。」

父親も喜んでんじゃねーか?そう小五郎に問われ、成実は驚きながらも

「はい」

と顔を綻ばせたのだった。




「麻生嬉しそう!!」

「毛利探偵はほんと良い父親だな」
たまたまその光景を見ていたルキウスとロマニはそうつぶやくのだった。



さらに翌日から計画は始まっていたのだった。計画自体は割愛させていただこう。


どんな様子だったかは一言、“大成功”だったといっておこう。


そうして麻薬の密売人たちは一気にお縄ということになった。


全てが終わった後ホームズはコナンと話していた。


「まさか、ここでホームズさん達と再開するなんて思わなかったよ。」
「そうだね、僕らも麻生君から毛利さんに手紙を出したなんて聞くまではあり得ないことだと思ったからね」
「・・・・それにしては、随分用意周到だったじゃねーか」

思わずコナンはじと目になる。心なしか口調も素が出てしまっていた。

「あれ?なんか扱い悪くなってない?君、僕を尊敬してくれてるんじゃなかったっけ?」

ていうか、それが素なんだね。

ホームズが苦笑いしながら問いかける。

「(やべ、まぁばれちまってるから別にいいか)ホームズさんとマーリンさんはこの扱いでかまわないって言ってた」

「・・・ちなみに聞くけど誰が言ってた?」
「ロビンさん」

「だよね!!君が顔を合わせたサーヴァントって僕とマーリン意外だとロビンフットしかいないからね!!」

地団駄を踏みそうな勢いでまくし立てる。

それを尻目にさらに追い打ちをかける。

「あの場にいた立夏さんやマシュさん、ロマニさんやルキウスさんもこの話知ってるけど誰も止めなかったよ」

「マスター!!」


ガーンと効果音が付きそうな勢いでしおれるホームズ。

「マスターだけは信じてたのに。いや、いいけどね。邪険に扱われるのはいつものことだし」


シクシクシク

体育座りをしながらどんよりと落ち込んでいるホームズを見ながらなんとか宥めるのだった。


「・・・・・で、何か言いたいことでもあるのかな」

「前にあった時も行ったけど、君の正体を詳しく知らなくても君の本当の姿が小学一年生じゃないのはわかっている。どうしてそうなってしまったのかも見当はつくよ。だけど、これだけは言っておくが、マスター本人からは直接サポートしてもらえるとは思わないほうが良い。たとえトップクラスの魔術師だとしても」」


「「え、なんで」

「君は魔術師のことをどのくらい知ってる?」

「たしか・・・・魔術師はあまり素性を明かさないってあ・・・・」

「そう、それに基本こういった事件には首を突っ込まないことはこの世界での暗黙の了解となっている。だけど、僕たちサーヴァントはともかくね。むしろ僕たちに首を突っ込まないように言わないことだけでもすごいことなんだけどね」



ま、あまり焦らないようにね。焦ってもいいことなんてないんだから。
 
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