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麗しのヴァンパイア

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第百九十話

                第百九十話  最初に入ったのは
 身体を洗ってからだった、華奈子は自分と一緒に身体を洗った美奈子に対してこうしたことを言った。
「最初に何処に入る?」
「やっぱりあそこよね」
 これが美奈子の返事だった。
「サウナでしょ」
「そうよね、やっぱり」
「華奈子もそのつもりでしょ」
「最初にお話したし」
 それでとだ、華奈子は笑顔で答えた。
「それはね」
「そうよね、じゃあね」
「美奈子もそのつもりよね」
「ええ、最初はサウナってね」
「考えてたわよね」
「それじゃあね」
「サウナね」
 こう美奈子に言った。
「最初は」
「そうしましょう」
「それじゃあね」
 二人で話してだった、華奈子と美奈子は二人でサウナに入った、サウナルームは木の部屋でテレビがあり数段になっているそれぞれの場所に敷きものがある。
 そのタオルの敷きものの上に座ってそうしてだった。
 華奈子と美奈子はそこでじっとしていた、身体の部分にタオルを巻いて暫くしているとだった。二人共。
 次第に汗をかいてきた、それで華奈子は言った。
「これはね」
「熱くなってきたわね」
「身体がね」
「これがサウナなのね」
「ええ、最初からむっときて」
 サウナルームの熱気がというのだ。
「そこにいたらね」
「熱くなってきて」
「身体からもね」
「汗が出て来たわね」
「これはね」
 まさにというのだ。
「すぐに汗がもっと流れて」
「玉みたいにね」
「そうよね、けれど」
「玉で終わらないで」
 その汗がというのだ。
「滝みたいになるわ」
「真夏のお昼にお外で身体動かしたみたいな」
「そんな風になるわね」 
「すぐにでもね」
 言っている傍からだった、二人共全身から汗を流しそれが玉の様なものから滝の様なものになりだした。


第百九十話   完


                 2019・8・29 
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