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レーヴァティン

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第百二十八話 博多からその十

「そして福岡城にも入り」
「それからは」
「一帯を拠点としてな」
 博多や太宰府、福岡城の一帯をというのだ。
「攻めていく」
「九州の全土を」
「そうしていく、勿論兵を進めると共に拠点はな」
「南下させたりしていきますね」
「そう考えている、だが最大拠点はな」
「その一帯ですね」
「本州からものや人を送り込み」
 そうしてというのだ。
「攻めていくからな」
「そこは絶対ですね」
「いざという時の最後の拠点もな」
「そちらですね」
「とにかくそこを九州攻めの最も大事な場所にしてな」
「やっていきますか」
「そのつもりだ、ではな」
 ここまで話してだ、英雄はまた言った。
「今から風呂もな」
「楽しみますね」
「温泉に向かううちにある程度酒も抜けてだ」
「入浴出来る位には」
「酒が抜けているからな」
 だからだというのだ。
「入り酒を抜き身体もだ」
「清めますね」
「そうする」
 こう言って実際にだった、英雄も仲間達も温泉も楽しんだ。そうして湯舟の中で英雄はこんなことも言った。
「酒が一秒ごとにな」
「抜けてくのう」
 共に入る当季も言ってきた。
「この湯の中で」
「そうだな」
「あれぜよ、酒にはぜよ」
「風呂が一番だな」
「まっことのう、入るには酔いが残っちょるにしても」
 それでもというのだ。
「その酒もぜよ」
「抜けていっているな」
「まっこと一秒一秒ごとに」
 そうなっているというのだ。
「いいことぜよ」
「こうして酒を抜いてな」
「そして明日の朝は」
「博多攻めだ」
「戦をおっぱじめて」
「勝つ、それで敵の状況だが」
「博多に兵は殆どおらんぜよ」
 当季はその街のことを話した。
「福岡城に主力置いちょる」
「そうか」
「大宰府にもぜよ」
 そこにもというのだ。
「あまり兵は置いてないぜよ」
「福岡城にか」
「ただ福岡城は」
 この城はというと。
「結構な兵を置いちょるからのう」
「攻めるにはか」
「難しいぜよ」
「わかった、では博多と太宰府を抑え」
「それからじゃな」
「福岡城だ」
 この城を攻めるというのだ。
「博多と太宰府を拠点にしてな」
「そうするんじゃな」
「そうだ、そしてだ」
「福岡城は絶対にじゃな」
「攻め落とす」
「そして九州攻めの拠点とするんじゃな」
「風呂に入る前に話した通りにな」
 その時にというのだ。
「そうする」
「わかったぜよ、ほなその為にも」
「今はだな」
「そうじゃ」
 まさにというのだ。 
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