緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
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第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
第00弾 〜プロローグ〜
前書き
初めまして、希望光と申します。
元々はハーメルンで投稿していましたが、マルチ投稿という形で、こちらでも投稿しようと思い、こちらに来ました。
未熟者ですが、私の思い描く話にどうぞお付き合いくださいませ。
では、本編の方をどうぞ
——平穏に生きたいと願えば願うほどそれとは程遠いものとなる——
その言葉の通り、昨日読んだ漫画は平穏を望んだものが願いとは逆の方向に進んでしまう話だったな……。
そんな俺も今それと同じ状況にいる。
(俺は、俺はただ平穏な日常を過ごしたいだけなのに……)
そんな俺の願いは音を立てて虚しく散って行った。
その、俺の前には1人の少女が立っている。
まるで小学生のような見た目をした俺と同じ高校2年生のな。
外見的特徴は、推定身長140センチ弱、ピンクブロンドのツインテールに、赤紫色の瞳。
その手には、左右で色の違うコルト・ガバメントを携えている。
1年の3学期にここ東京武偵高校の強襲科アサルトに留学生として入ってきた神崎・H・アリアである。
「私が勝ったら私のドレイになりなさい! 樋熊シュウヤ!!」
何故だ、何故なんだァ!!
———ここ、東京武偵高校はレインボーブリッジの南に浮かぶ南北およそ2キロ・東西500メートルの長方形をした人工浮島メガフロートの上にある。
学園島と呼ばれているここは武偵の総合教育機関である。
武貞とは、凶悪化する犯罪に対抗するために作られた国際資格で武偵免許を取ったものは武装を許可され逮捕権を有するなど警察に近い活動ができる。
そして、俺こと樋熊シュウヤは東京武偵高校に通う、普通の2年生である。
因みに今日は新学期が始まって3日目。時間は昼休み。
現在俺のいる場所は強襲科———通称『明日無き学科』の専用施設で『黒い体育館』と呼ばれる演習場である。
今俺は、強襲科Sランク武偵の『双剣双銃カドラのアリア』こと神崎・H・アリアに決闘じみたものを挑まれている。
もちろん決闘のため俺が負けた時はさっき彼女が言っていたとおり彼女のドレイにならなければならない———って、そんなの一般常識的に考えたらありえないだろ!?
つーか、ドレイって何!? 何されんの俺!? 最初に決闘申し込まれた時と、言ってること違うんですけど?!
俺が決闘を申し込まれたのは、今朝1時間目が終わった後である。
屋上で風に当たっていたら、いきなり現れて『アンタに決闘を申し込むわ!!』とか言われた。
内心『?』となった俺は取り敢えず事情を聞くことから入った。
そしたら、『アンタが凄い武偵だって聞いたから』という理由だった。あのー、ものすごく迷惑なんですけど。
そんな俺の内心はスルーされ、決闘の勝敗の時の条件を言われた。
その時の条件は確か———
『私が勝ったら、キンジについて知ってること全部教えてもらうからね!』
こう言われたが、俺は『面倒いからp———』と言いかけたら、即座に『来ないと風穴を開けるわよ!』と返された。ていうか、なんでキンジ? と思っていた俺に質問する暇は無かった。なんか、反論できる空気ではなかったからである。
因みにキンジとは俺の友人の事だ。
ついでに、何故かありがたいお言葉(?)まで頂いた。
「私には嫌いな言葉が三つあるわ。それは『無理』、『疲れた』、『面倒臭さい』。この三つは、人間の持つ無限の可能性を自ら押し留める良くない言葉よ。これからは、私の前でこの言葉を言うのは禁止ね」
と言った感じである。
「はいはい、分かりました」
と流そうとしたところ言葉を間違えたようで叱られた。
「返事は一回!」
「はい……」
こんな謎のやり取りをしていた。要するに、半ば脅されてこの場に立っているのである。
無駄だと思いながらも一応「俺に拒否権は?」と聞いてみたが無論、「無いわよ」と返された。
デスヨネー……。
と、ここまでの経緯はこんな感じ。
そして、今俺は一番疑問に思っていることを彼女に聞いてみた。
「なんで、俺なんだ?」
この質問も、ほぼ何の意味も成さなかった。要するに無駄だった。
「太陽はなんで昇る? 月はなぜ輝く?」
話が全くと言っていいほど噛み合わない……。
ていうか、質問文に質問文で返してくる奴初めて見たわ……。
まあ、今ので大体の真意はわかった。
「要は、自分で考えろってことだろ?」
「そうよ」
あー、やっぱそっち系ですか。
「思い当たる節はいくつかあるからなんとなくわかった」
「あいつとは違って理解が早いわね」
「そりゃどうも」
褒められても嬉しくない……。
「あと、今回の決闘についてひとつ提案が」
ここで俺はある提案を持ちかける。
「何?」
彼女は怪訝な顔で尋ねてきた。
「決闘についてのことなんだけど———」
「言ってみなさい」
許可降りたので俺は提案の内容を話し始める。
「俺が負けた場合は俺のことを好きにしていい。ただし俺が勝つ、又は引き分けだった場合は何も無し。試合時間は昼休みが終わるまで。これでどう?」
「……いいわよ」
少し考え込んだ後、彼女は渋々了承してくれた。
「ただし、一人のSランク武偵として本気で掛かって来なさい!」
「分かった、本気で挑むと約束するよ」
———この状態のままでの本気だがな。
そして、この日知ることになった。
———「人は生まれ持った性からは逃れられない」———と言うことを
後書き
如何だったでしょうか。
既にハーメルン様では投稿し切っているところまでは、継続的に更新していく予定です。
では、今回はこれで
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