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ヘタリア大帝国

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TURN22 各国の会議その四

「急に出て来てしかもな」
「ああ、あれな」
「ドクツのあれだろ?そもそもは」
「あの経済学者から出て来たんだけれどな」
「俺のところにも来てたけれど妙な学者だったよ」
 その学者からだ。共有主義ははじまったというのだ。
 イギリスもそのことは知っていた。しかしだったのだ。
「けれどな。どうもな」
「ああ、あのカテーリンが言い出して急に広まったな」
「あのカテーリンって何だ?ただの子供じゃないのか?」
 イギリスは真剣にそのカテーリンについて言った。
「小学生位だろ、どう見ても」
「俺もそう思うけれどな」
「レーティア=アドルフみたいな天才タイプでもないよな」
「クラス委員か生徒会長か?」
 フランスはカテーリンをそう見ていた。そうした感じの子供だというのだ。
「学校にいるな。そうした娘って思うんだけれどな」
「俺もそう思う。何でロシアもあそこの国民も従ってるんだろうな」
 そのだ。子供にだというのだ。
「ソビエトは確かにとんでもない大国に。あのロシア帝国以上になったけれどな」
「ああ、考えれば考える程おかしな話だな」
「僕は全然嬉しくないぞ、ソビエトの成長は」
「北からの脅威が一番迷惑あるからな」
 アメリカはアラスカ方面で対峙しており中国は古来より北の勢力に脅かされ続けている。だから彼等はロシアそのものに対して好感を抱いていないのだ。
 そしてそこに共有主義が加わりだ。そのうえでだった。
「あの思想は絶対に入れたくないな」
「リンファもそれが問題だったあるからな」
「けれど仕方ないだろ。このままじゃドクツや日本にいいようにされるだろ」
 イギリスは二人にドクツや日本のことを話した。
「特にドクツな。もうすぐこっちにも来そうだしな」
「大丈夫なのかよ、御前も」
「何とかやってみせるさ」
 イギリスは覚悟している顔でフランスに述べた。
「俺にしてもな。何とかな」
「そうか。じゃあ気合入れて戦えよ」
 そんな話をしながらロシアを待った。そしてだ。
 そのロシアが来た。ソビエトの赤い軍服を着ている。するとフランス以外の面々の感じが一変した。だがその彼等をよそにだ。ロシアは至って穏やかな顔でこう言ったのだった。
「じゃあ皆お話する?」
「ああ、話の内容はわかるよ」
「枢軸の人達のことだよね」
 大柄だが何処かおどおどとした感じでだ。ロシアはイギリスに答えた。
「ドイツ君や日本君達の」
「もう一人いるんだけれどそいつはどうでもいいからな」
 イギリスはイタリアにはこう言った。
「あそこは上司も能天気だしな」
「イタリンな。そういえばいるんだよな」
 フランスもこの国についてはこんな感じだった。
「あそこはどうもな」
「まあ大して気にしなくていいだろ」
 イギリスもかなり気楽に考えていた。イタリン、そしてイギリスについては。
「とにかくだよ。今はな」
「ああ、ドクツや日本をどうするかだな」
「受け持ちはどうするかだ」
 イギリスは話を本題に進めた。まずはだった。
「ドクツは俺がメインになるか?もうすぐこっちに来るだろうからな」
「僕も行こうか?」
「いや、御前は日本があるだろ」
「物資位は送られるぞ」
「じゃあ頼む。こっちも植民地との航路は守らないとな」
「じゃあ物資は送るがこっちは太平洋だな」
「頼むな、俺も植民地防衛で向こうにも艦隊を送るだろうがな」
 イギリス、そして彼の上司であるセーラが判断するというのだ。
「まあメインは御前と」
「僕は何とか粘るある」
 中国はこうイギリスに答えた。
「正直。重慶だけでは厳しいあるがな」
「御前は日本の戦力をある程度引き付けておいてくれ」
 イギリスもイギリスで中国に言う。
「で、ガメリカの援助もな」
「それが頼りあるよ。なければもって一年あるな」
「もってくれよ、とりあえずな」
 中国はその役目だった。そしてだ。
 この話からだった。さらに。
 イギリスはロシアに顔を向けてだ。彼にも言った。
 
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