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オズのキャプテン船長

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第十幕その七

「沢山の食べものをお皿から取り放題で食べるのをバイキングって言うわね」
「それは日本だけでしょ」
「何でそうなったかわからないけれど」
「日本だけだよね」
「普通ビュッフェって言わない?」
「今じゃ日本でも」
「それがどうしてか」
 恵梨香はナターシャ達四人に首を傾げさせつつ答えました。
「その呼び方になったのよ」
「そうなのね」
「何でかな」
「バイキングの人達が豪快だからかな」
「それでかな」
「そのことだけれどね」
 ここで教授が五人にお話してくれました。
「日本でそう呼ばれるのはあるホテルではじまって」
「それで、ですか」
「その時の店名がバイキングでね」
「それで、ですか」
「日本ではその呼び名になったんだよ」
「そうだったんですか」
「まあこうした食べ方は何処でもあるかな」
 それこそと言う教授でした。
「オズの国でも普通だしね」
「そう、わし等はこの体格だね」
 エリックさんは自分達のその大柄な身体を見せつつ恵梨香にお話しました。
「大きいね」
「だからですか」
「色々なものを沢山食べないとね」
「駄目だから」
「もう皆で料理したものを何でもお皿に沢山出して」
 そうしてというのです。
「たらふく食べるんだ」
「そうしていますか」
「そう、そしてね」
「今からもですね」
「そうして食べようか」
「それじゃあ」
「皆遠慮は無用だよ」
 エリックさんは笑顔でこうも言いました。
「わし等の村の料理を楽しんでくれ」
「それではね」
 モジャボロがエリックさんに笑顔で応えました。
「宜しく頼むよ」
「それではね」
 こうしてでした、皆はバイキングの村のお食事をご馳走になることになりました、するとすぐにでした。 
 村の広場にある樫の木で造られたテーブルの上にです、大きなお皿に乗せられた茹でられた人参やジャガイモ、羊肉を茹でたものや煮られたソーセージに鮭を焼いたものパンにチーズに林檎にです。
 色々なお野菜とベーコンが入ったスープが入った巨大なお鍋が運ばれてきました、牛乳はとても大きな壺の中に入っていてビールが樽に幾つも入っています。
 そのお料理を見て恵梨香は目を丸くして言いました。
「これはまた」
「どうかな」
「豪快ですね」
「ははは、これがね」
「バイキングのお食事ですか」
「そうだよ、どれもバターや塩胡椒で手早く味付けをしてね」
 そうしてというのです。
「作っているんだ」
「バイキングのお料理はシンプルでね」
 ビリーナは茹でられた玉蜀黍の山を見ています、そのうえでの言葉です。
「豪快な感じなのよね」
「手の込んだお料理も作るけれどね」
「多くはよね」
「こうしたね」
「シンプルで豪快ね」
「そうしたものだよ」
 実際にというのです。
「見ての通りね」
「そうよね」
「そしてね」
 エリックさんはビリーナにさらにお話します。 
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