オズのキャプテン船長
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第十幕その二
「実はね」
「それは意外だね」
「当時の人達は案外小さかったんだよ」
このこともお話するのでした。
「どの国でもね」
「欧州でもだね」
「そう、ローマ人達も小柄でね」
今から観ればというのです。
「十世紀でも一七〇あればだよ」
「凄く大きかったんだね」
「そうだったんだよ」
「そういえばね」
ここで船長が言いました。
「モーツァルトは一五八位だったね」
「あの、それ位ですと」
恵梨香は船長のお話を聞いて言いました。
「私のお母さんと変わらないです」
「大体それ位なんだね、恵梨香のお母さんの背は」
「それ位です」
実際にとです、恵梨香は船長に答えました。
「大体ですけれど」
「昔は栄養摂取がよくなかったからだよ」
教授がまた言ってきました。
「皆小さかったんだよ」
「そういえば」
恵梨香は教授の言葉に思い出したことがありました、そしてその思い出したことを実際に言うのでした。
「昔の日本人は小さかったって」
「今よりもだね」
「言われています」
「それもだよ」
「栄養摂取が少なかったからですか」
「そう、食べものが変わるとね」
これでというのです。
「人の背丈も変わるんだよ」
「牛乳よね」
トロットは大好きなこの飲みもののお話をしました。
「あれを飲むとね」
「大きくなるというね」
「それでなのね」
「そう、つまり蛋白質だね」
「それを摂るとなのね」
「大きくなるんだ」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「牛乳以外にもお肉とかね」
「そういうものを沢山食べるといいのね」
「身体が大きくなってね」
それでというのです。
「当時の人達は小さくてね」
「バイキングの人達もだね」
「一七〇位だったんだよ」
教授は船長にもお話しました。
「そうだったんだよ」
「成程ね」
「そう、そして今はね」
「オズの国のバイキングの人達はだね」
「どの人も二メートル位あるよ」
これ位の大きさだというのです。
「大きいね」
「それだけ大きいと」
どうかとです、恵梨香は思わず言いました。
「私達の倍位ありますね」
「背丈はだね」
「それで体重は」
「三倍以上はあるだろうね」
「凄いですね」
「彼等は大きいだけじゃないからね」
それに加えてというのです。
「骨太で筋肉質でもあるからね」
「体重があるんですか」
「太っていると体重があるかというと」
このことはといいますと。
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