オズのキャプテン船長
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第九幕その六
「今はね」
「オズの国の住人ね」
「そうなんだ、それとね」
「それと?」
「リンキティンク王は元気かな」
リバイアサンはこの王様のお話もするのでした。
「最近会ってないけれど」
「あの人ともお知り合いなの」
「友達だよ、愉快な人だからね」
それでとです、リバイアサンは恵梨香達にお話します。
「よく楽しくお話をしてるよ」
「そうなのね」
「僕の方からお国の海岸の方に行って」
リンキティンク王の国のというのです。
「あの賑やかな歌も聴いてるよ」
「あの人の歌が好きなのね」
「結構ね」
「あの歌は好き嫌いが分かれるね」
船長はリバイアサンのお話を聞いてこう言いました。
「あの人の歌らしく賑やかだからね」
「僕の言う通りにね」
「落ち込んでいる時は元気が出るけれど」
それでもというのです。
「静かにしたい時はね」
「あの音楽については」
「うん、どうにもね」
静かにしたい時はというのです。
「困るね」
「あの人が静かな時ってないのよね」
トロットはそもそもと言いました。
「いつもああだからね」
「僕は賑やかな気持ちになりたい時にね」
「その時になの」
「そう、あちらまで行ってね」
リンキティンク王の国の海岸にというのです。
「聴いているんだ」
「そうなのね」
今度はトロットがリバイアサンに応えます。
「そのことわかったわ」
「そういうことでね」
「私も。ただね」
「ただ?」
「貴方ともお友達なんて」
リンキティンク王はというのです。
「あの人もお顔が広いわね」
「そうだね」
「ええ、それもかなりね」
「うん、確かにいつも賑やかな人でね」
モジャボロもリンキティンク王について言います。
「凄い笑い声を出すけれど」
「悪い人じゃなくて」
「人を楽しい気持ちにさせてくれるから」
そうした人だからというのです。
「嫌われなくてね」
「お友達も多いのね」
「社交性も備えているし」
「それでよね」
「あの人はお友達も多いんだよ」
「そうよね」
「かく言う僕達もだしね」
モジャボロは自分達もと言いました。
「あの人達とはお友達だね」
「ええ、そうよ」
トロットもその通りと答えます。
「私達とあの人はね」
「だからだよ」
「リバイアサンもなのね」
「お友達なんだよ」
「オズの国は誰ともお友達になれる国だけれど」
それでもと言う教授でした。
「あの王様はかなりだね」
「そうね、まあオズの国で一番お友達が多いのはドロシーだけれど」
ビリーナは彼女のことをここで思い出しました。
「あの王様もかなりなのは事実ね」
「ああ、ドロシー王女だね」
リバイアサンは彼女の名前を聞くと声を弾ませて言いました。
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