恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七十四話 于吉、裏で蠢くのことその十
「志を同じくする同志だ」
「そうよ、あたし達三人でね」
「世界を愛で満たすのよ」
「それでだが」
そんな話をしてからだった。
華陀はだ。あらためて山の者達に尋ねた。
「張魯様はおられるか?」
「あっ、はい。張魯様はです」
「本堂におられます」
その話自体はすぐに終わった。
「では今からそちらにですね」
「赴かれますか」
「そうする。それではだ」
こう話してだった。彼は本堂に向かうのだった。その彼にだ。
また怪物達がだ。華陀に声をかけてきたのだった。
「じゃあダーリン、それじゃあね」
「お話しっかりとね」
「ああ、してくる」
華陀は笑顔で二人に返した。
「その間待っていてくれ」
「そうね。エステでもしようかしら」
「美しさに磨きをかけたいわね」
「いや、それは」
「何と言うか」
山の者達はだ。そんな彼等を見てだった。
蒼白になってだ。こう言うのであった。
「美とかそういうものではなく」
「全くの正反対ではないかと」
「さて、それでだけれどね」
「いいかしら」
また話す彼等だった。山の者達の話をよそにだ。
「エステは何処かしら」
「何処でできるのかしら」
「いや、それはないですから」
道士の一人がそれはないとだ。二人に恐る恐る答える。
「ここは道教の山ですから」
「あら、残念ね」
「そういう場所はないの」
「はい、ありません」
まさにその通りだというのである。
「修業する場所です」
「そう、修業ね」
「じゃあそれをするとするわ」
話はそこに落ち着いた。落ち着きかけた。
ところがだ。彼等はだ。こんなことを言い出したのであった。
「じゃあここはね」
「修業で美を磨くとするわ」
「修業で奇麗になるのですか?」
「なるわよ。ちゃんとね」
「私達ならね」
こうだ。二人は話すのであった。
「それじゃあ。ランニングに筋トレにね」
「それと水泳をしてよ」
「この完璧なプロポーションをさらに完璧にさせるわ」
「そうするとするわ」
こんなことを言い出したのであった。そしてだ。
またしてもだ。ポージングをした。すると再びであった。
周囲で大爆発が起こった。それで山は大騒ぎになった。
そんな騒動を引き起こしながらもだ。華陀は張魯と話をするのであった。そうしてこれからの彼等の行動をだ。決めるのであった。
第七十四話 完
2011・4・9
ページ上へ戻る