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オズのキャプテン船長

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第八幕その六

「私もそう思いますし」
「漫画の作品世界もね」
「かなり個性が強くて」
 それでというのだ。
「面白いですが」
「その癖については」
「かなりですね」
 恵梨香も言うことでした。
「あの人達は」
「そうなのよね、あと吸血鬼出ているわね」
「はい、あの漫画は」
「オズの国にも吸血鬼はいるけれど」
「ああした風ではないですね」
「また違うわ」
 トロットは恵梨香にこのこともお話しました。
「ドラキュラ伯爵だけれど」
「怖い人じゃなくて」
「面白い人ですか」
「そうよ」
 実際にというのです。
「だから怖がらなくていいわ」
「あの漫画の吸血鬼の人みたいにですね」
「そのことは安心してね」
「はい、ただ」
 ここでまた言った恵梨香でした。
「この島には」
「ええ、吸血鬼はいないわ」
 実際にというのです。
「この島にはね」
「南洋の人達がいますか」
「そうよ、だからね」
 それでというのです。
「今からその人達に会いにいきましょう」
「モアイ像を造っている人達にですね」
「そうしましょう」
 こうお話してでした、そのうえで。
 一行は島の密林の中に入りました、すると暫く歩いて一つの村に入りました。するとそこはといいますと。
 村に辿り着きました、その村にはラフなシャツと半ズボンの格好の人達がいて皆に挨拶をしてきました。
「やあ久し振り」
「よく来てくれたね」
「はじめての子達もいるね」
「この人達がだよ」
 船長が恵梨香達にお話しました。
「モアイ像を造っている人達だよ」
「そうなんですね」
「この人達がですね」
「モアイ像を造っている」
「その人達ですね」
「この人達が」
「そうだよ」 
 その通りだというのです。
「モアイの造り方も知ってるよ」
「モアイの造り方は」
 ここで言ったのは神宝でした。
「僕達も不思議に思っていました」
「どうして運ぶのか」
 ジョージも言います。
「それも気になりますね」
「そのことを教えてもらえれば」
 カルロスの目はきらきらとしています。
「嬉しいですね」
「じゃあ今から」
 是非にと言ったナターシャでした。
「教えてもらえれば」
「うん、それじゃあね」
 村の人達の中からでした。若くて爽やかな感じの褐色の肌の男の人が出てきました。ポリネシアの人達のお顔です。
「これからね」
「お話してくれますか」
「そうさせてもらうよ、僕の名前はね」
 恵梨香に答えて言うのでした。 
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