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砂金運び

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第二章

 三人でギルドの事務員に依頼を受けると話した、そうしてだった。
 まずはソウルから春川に向かう輸送隊、キャラバンのところに行った、するとそこには他の依頼を受けた冒険者が十人程いた。
 どの冒険者達も身分ははっきりしていていい者達だった、だが。
 全員レベルが低く黄はどうかという顔で言った。
「ちょっとな」
「護衛としてはな」
 ナツァグドルジも彼等を見て言った。
「頼りないな」
「全員レベル十位ってな」
「ちょっと強いモンスターとか賊が大勢出たらな」
 その時はというのだ。
「もうな」
「蹴散らされるな」
「まして巨人軍が来たら」
「あと最近十星連合の領土には出てないけど巨人が出たら」
「どうにもならんな」
 初心者と言っていい冒険者ばかりではというのだ。
「それやったらな」
「実質主戦力は」
 それはというと。
「言うまでもないわ」
「それこそ」
「僕等三人ですね」
 李が二人に応えて言った。
「実は星のモンの」
「そうなるわ」
 黄は李にその通りだと答えた。
「ここは」
「そうですね、やっぱり」
「巨人軍が出ても巨人が出ても」
「強いモンスターもよおさんの賊も」
「若し出て来たらな」
 その場合はというと。
「それこそな」
「その時は」
「三人で頑張るしかない」
「そういうことですね、ほなまずは」
 李はまた言った。
「春川行きますか」
「そこの金山にな」
「そうして砂金受け取ることな」
 黄だけでなくナツァグドルジも李に応えた、そしてだった。
 三人は護衛の冒険者達の中に入りキャラバンの護衛にあたった、キャラバンはソウルを出発し舗装された道を通ってだった。
 目的地に向かった、途中然程強くないモンスターやチンピラ位の賊達が出て来たがそういった連中はその大して強くない冒険者達でもだった。
 倒すことが出来た、だが李はこう言った。
「まあこれ位は」
「普通にな」
「こなしてもらわんとな」
「はい、駆けだしでも」
 黄とナツァグドルジに応えて述べた。
「出来ますから」
「どうってことはないな」
「心配することも」
「これといって」
「そやな」
「そうです、ただほんまに巨人軍とか出たら」
 その時はというのだ。
「怖いですね」
「巨人軍出るんですか?」
 李の今の言葉を聞いたキャラバンの商人の一人が言ってきた、若い虎人の男で名前は金高尚といった。
「まさか」
「あっ、可能性なので」
 それでとだ、李はその若い商人にも応えた。
「別に怖がることは」
「ないですか」
「はい、これといって」
「そうだといいですが」
「それに連中が出て来ても」 
 李は商人にさらに話した。 
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