フォース・オブ・イマジナリー
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Turn:17 再会
前書き
仕事中に倒れてしまったチカゲを見舞うヤイバたち
そこで思わぬ出会いを果たすことに
そして始まったのはヤイバとチカゲのファイトだった
ホームルームが終わり生徒たちが帰り支度をする
「っと、宮導」
石田先生が帰り支度をするヤイバに声をかけた
「お前のところのお袋さん、倒れたって聞いたけど大丈夫なのか」
「盲腸だそうです、これから見舞いに行くんで」
「そっか、先生もあとで顔出させてもらうな」
「ありがとうございます」
Turn:17 再会
「なんで矢代たちも来てるんだ?」
ヒトミとアリサと共に病院の廊下を歩くヤイバが肩を落とす
「だって………私も心配だったから」
「ま、いいけど………あれ?マモルさん」
病室から出てくるマモルとミライ
「やあ、ヤイバ君」
「あの………大丈夫なんですか?」
「今はもうなんともないよ………新しい職場に移ったばかりで頑張りすぎていたからね」
「伯父様ったら仕事熱心過ぎてそういうところに気付けないのはよくないですよ」
「ハハッ、耳が痛いよ………」
ミライに注意されて困り果てた様子のマモル
「僕はこれで失礼するけど、退院した後もしばらくは休んでもらうことになったから」
「ありがとうございます」
「そう言えば、先客が来ていたよ」
「先客?」
マモルの言葉が気になったヤイバが病室を覗き込むとチカゲと楽しそうに話し込むアリサぐらいの年頃の少女の姿
その少女を見たヤイバは目を丸くして驚いた
「あ、ヤイバ、ほら、こっちいらっしゃい」
「………ルカ」
名前を呼ばれた少女はヤイバの姿を見るとにっこりと笑いかけた
「「………誰?」」
「宮導君の妹さん!?」
「ああ、そういやルカ、お前何年生になったんだっけ?」
「3年生よ………」
「じゃあ私の1個下か………あ、あなたもヴァンガードやるんだよね、見せて見せて」
「ごめんなさい、今日はお見舞いだけのつもりだったからデッキを持ってきていないの」
アリサを制しつつ笑うルカ
ヤイバとヒトミはその表情にわずかな違和感を覚えた
「ところでお兄ちゃん、どうして私がヴァンガードしてること知ってるの?」
「お前この前ドラエン支部の祭に来てただろ、ちらっと見かけて声かけようとしたんだ」
「あ、あの時………」
「ねえ、だったら私のデッキ見る?」
そういって話に割り込んだチカゲがデッキを取り出す
「ヤイバ、あんたは持ってきてるでしょ」
「持ってきてるけど入院患者がファイトする気かよ」
「いいじゃん暇なんだから」
「ったくしょうがねえな」
ダークゾーンの劇場ステージで対峙するヤイバとチカゲ
「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
「ぐらいむ」
「エンターテイン・メッセンジャー」
玉乗りしている少年のようなユニットにライドするチカゲ
「あれって………ピエロ?」
「へぇ、ペイルムーンなんだ、お母さんのデッキ」
「ぺいるむーん?」
「ダークゾーンの闇のサーカス団、トリッキーなデッキだから使いこなすのはちょっと難しいの」
「ライド、スターティング・プレゼンター、エンターテイン・メッセンジャーのスキルでドロー、更にスターティング・プレゼンター登場時のスキルでソウルチャージ」
Soul cage
【パープル・トラピージスト】
「ドロー、ナイトスクワイヤ アレンにライド!ぐらいむのスキルでドロー、アレン(8000)でスターティング・プレゼンター(8000)にアタック」
Drive check
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
マントで身を庇うスターティング・プレゼンターだがアレンの剣に切り裂かれ大きく後退する
1st damage
【アーティラリーマン】
トリガーなし
「ライド!ジャンピング・ジル!」
バネの着いたブーツを着た少女のユニットが陽気に跳ね回る
「スターティング・プレゼンターのスキル、手札のマジカルボックス・トリマーをソウルに置き、ソウルチャージ」
Soul cage
【パープル・トラピージスト】
「またソウルにカードを置いた?」
「ペイルムーンの戦い方はあのソウルが重要になってくるの、にしても………」
「なんだか今日はソウルの入りがいいわね、ソウルチャージされたパープル・トラピージストをそのままリアガードにコール」
「え?なんでソウルから」
「そこまでがスターティング・プレゼンターのスキルなんだ、この効果でソウルに置かれたカードは、そのままソウルからリアガードに出せるんだよ」
「ダンシング・ナイフダンサーをコール、ジャンピング・ジル(9000)でアレン(8000)にアタック」
Drive check
【ジャンピング・ジル】
トリガーなし
ジルのキックで吹っ飛ばされるアレン
1st damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
そのままダンシング・ナイフダンサーも向かってくる
「トラピージスト(7000)のブースト、ナイフダンサー(16000)でアレン(8000)にアタック!」
「止めれるうちに止めるぜ、マロン(10000)でガード」
「ターンエンド」
「闇を切り裂け、光の剣!ライド!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレード!」
「来た!ブラスター・ブレード!」
「あれがお兄ちゃんの………実際に見るの初めて」
剣を構え相手を真っすぐ見据えるブラスター・ブレード
ちらりとリアガードのダンシング・ナイフダンサーを見る
「(さて、ここでコストを支払ってあいつを退却することも出来るんだが………ぶっちゃけ今あんまり意味ねえんだよな、あれほっといても別にいいユニットだし、それより………)」
グレード1のカードが多めの今の手札を見て唸るヤイバ
「(この手札どうにかするか)アレンをコール、スキルでういんがるをコール、1枚ドローして………」
手札にはいったギャラティンを見て口元を緩めた
「よし、ギャラティンをコール」
「アレンのパワーは8000、そのままだとジャンピング・ジルには届かない………」
「でもスキルを使えばパワーが+3000されて合計は………」
「アレン(11000)でジル(9000)にアタック!」
「(インターセプトもありな場面だけど、ここは)ノーガード」
アレンの振り下ろした剣がジルを直撃する
2nd damage
【スターティング・プレゼンター】
トリガーなし
「ブラスター・ブレード(10000)でジル(9000)にアタック!」
「守って!ダイナマイト・ジャグラー(15000)」
飛び上がったブラスター・ブレード目がけて樽が飛んでくる
その樽が爆発しブラスター・ブレードは立ち止まるしかなかった
Drive check
【ういんがる】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でジル(9000)にアタック」
「それは通すわ」
ギャラティンの振り下ろした剣がジルを直撃し倒れた
3rd damage
【ゴールデン・ビーストテイマー】
トリガーなし
「今の、止めようと思えば止められたよね?」
「でしょうね、でもユニットも手札もお兄ちゃんの方が多い」
「そうね………宮導君の方が優勢な状況で無理に手札を減らしたくはないかな、しなきゃいけない盤面でもないし」
「ライド!ゴールデン・ビーストテイマー!イマジナリー・ギフト!アクセル!ジルをアクセルサークルにコール!」
3列にユニットを並べるとゴールデン・ビーストテイマーが鞭を構える
「まずはジャンピング・ジル(19000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
「ギャラティン(10000)でインターセプト」
勢いよく飛び上がったジルの蹴りをギャラティンが剣で受け止める
そのまま剣を振るってジルを撥ね退けるギャラティン
「パープル・トラピージスト(7000)のブースト!ダンシング・ナイフダンサー(16000)でアタック!」
「ういんがる(10000)でガード」
ナイフダンサーが手に持ったナイフを振り下ろそうとする
だが飛び出したういんがるの攻撃によって押し返された
「ここ、ガードする必要あったのかな?」
「ユニットに余裕があるのと、この後の攻撃のことを考えたんだと思う」
「この後って言ってもゴールデン・ビーストテイマーしか………」
「ゴールデン・ビーストテイマーのスキル、アタックする時手札を1枚ソウルへ置き、ソウルから2体スペリオルコール、ジャンピング・ジル!マジカルボックス・トリマー!」
「ユニットが増えた!?あれ………でもアクセルサークルじゃなくていいのかな?」
登場したユニットはゴールデン・ビーストテイマーの左右に並び立った
「ジャンピング・ジルがソウルから登場した時スキル発動、パープル・トラピージストをソウルに置き、ソウルから1体スペリオルコール!さらにトラピージストはソウルに置かれたとき、同名のカードをソウルブラストすることでソウルから1体スペリオルコール!アクセルサークルにスターティング・プレゼンター!そして後列にもう1枚スターティング・プレゼンター」
「あれ?なんでスターティング・プレゼンター2枚あるの?1枚だよねソウルにあったの」
「ゴールデン・ビーストテイマーのコストで手札にあったスターティング・プレゼンターをソウルに入れたの」
「そしてお母さんのユニットがこれで5枚」
「ゴールデン・ビーストテイマーのスキル、前列のユニットすべてパワー+3000」
スターティング・プレゼンター=21000
マジカルボックス・トリマー=12000
ゴールデン・ビーストテイマー=15000
ジャンピング・ジル=12000
「ゴールデン・ビーストテイマー(15000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
「ノーガード」
Twin drive
【ダイナマイト・ジャグラー】
クリティカルトリガー
クリティカル=ゴールデン・ビーストテイマー(クリティカル2)
パワー=ジャンピング・ジル(22000)
2nd check
【フープ・マジシャン】
フロントトリガー
スターティング・プレゼンター=31000
マジカルボックス・トリマー=22000
ゴールデン・ビーストテイマー=25000
ジャンピング・ジル=32000
ゴールデン・ビーストテイマーの振るった鞭がブラスター・ブレードに襲い掛かる
何とか剣で受け止めるブラスター・ブレードだったがゴールデン・ビーストテイマーがもう一度鞭を振り上げるとその勢いに負け吹っ飛ばされてしまう
2nd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
3rd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「残りの攻撃は3回………どれか一つでも守れないと終わりね」
「スターティング・プレゼンター(8000)のブースト!マジカルボックス・トリマー(30000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
マジカルボックス・トリマーが振り下ろした杖の攻撃を受けるブラスター・ブレード
4rh damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「さらにスターティング・プレゼンター(31000)で攻撃!」
追撃したスターティング・プレゼンターの攻撃も決まってしまう
5th damage
【ういんがる】
トリガーなし
「これで………」
「5ダメージ」
「これでおしまいよ!ジャンピング・ジル(32000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
勢いよく飛び上がったジャンピング・ジルがブラスター・ブレードに向かっていくが
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)!」
イゾルデが盾を使いそれを受け止めた
「イゾルデを持っていたのね………」
「次のターンで決めないと、でも………」
「お兄ちゃんの手札は1枚だけ………」
「ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
アレンにヴァンガードからの祝福の光が宿った
「(あそこのパワー不足を解消するためにフォース………そして次の手は)」
「アルフレッド・アーリーのスキル!ソウルのブラスター・ブレードをスペリオルコールし、1枚ドロー!」
白い剣士が剣を構え敵陣を見据える
「ブラスター・ブレードのスキル発動!ジャンピング・ジルを退却!」
ブラスター・ブレードの剣から放たれた光に貫かれジャンピング・ジルが退却する
「ういんがるをもう一枚コール」
「本当ならグレード2を引きたかったところでしょうね」
「悪かったな、気を取り直して、アルフレッド・アーリー(13000)でゴールデン・ビーストテイマー(12000)に攻撃」
アルフレッド・アーリーが剣を構え真っ直ぐゴールデン・ビーストテイマーに向かっていく
「ノーガード(手札には残り2回のリアガードのアタックを防ぐのに十分なシールドがある、私のダメージは3、ヤイバが勝つ方法は………ダブルクリティカルトリガーのみ)」
Twin drive
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ・アレン(28000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
2nd check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
アルフレッド・アーリーによって切り裂かれるゴールデン・ビーストテイマー
4th damage
【パープル・トラピージスト】
トリガーなし
5th damage
【ゴールデン・ビーストテイマー】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブースト!アレン(36000)でゴールデン・ビーストテイマー(12000)にアタック」
「フープ・マジシャン(15000)、ダイナマイト・ジャグラー(15000)でガード」
「ういんがる(8000)のブースト、ブラスター・ブレード(28000)でアタック!」
「冥界の催眠術師(守護者)」
手札を使い切ったもののチカゲはヤイバの攻撃をしのぎ切った
「ターンエンド」
「スタンドアンドドロー、コール、アーティラリーマン」
砲を構えたガンマンのようなユニットがリアガードに現れる
「ソウル一枚につきパワー+3000するアーティラリーマン………これでこのターンも攻撃は4回」
「ブラスター・ブレードのインターセプトと合わせてもシールドは3~4回分、ギリギリだから」
「ゴールデン・ビーストテイマー(15000)でアルフレッド・アーリー(13000)にアタック」
「ノーガード」
Twin drive
【スターティング・プレゼンター】
トリガーなし
2nd check
【ミッドナイト・バニー】
トリガーなし
ゴールデン・ビーストテイマーの振るった鞭がアルフレッド・アーリーを直撃する
6th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「ルカ!」
病院の入り口前でヤイバがルカを呼び止める
「今度はファイトしようぜ」
「………私、強いよ?」
「望むところさ」
ヤイバが笑顔で告げるとルカもわずかに口元を緩め歩いていった
「あの子、なんかちょっと違和感が………」
「ああ、それは俺も感じた………でも今は聞かないさ、ヴァンガードを続ける限り、きっとまた会える、そのときにファイトで聞くよ」
そんなヤイバたちを屋上で眺める人影があったことに、彼らは気付いていなかった
後書き
次回予告
「やっぱファイトするといい気分転換になるわ」
「悪くなるといけないから程々にしてくれよ」
「あ、そうだ、矢代ちゃんもファイトしていかない?」
turn:18 オーバーロードを持つ少年
「いえ、私もデッキを持ってきてないので」
「ちぇ」
「おとなしく静養する気があんのかよ」
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