いざサバンナへ
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第四章
「大学の助手だった頃からやっているからね」
「確か冒険家としての活動は」
「大学に所属してね」
そのうえでというのだ。
「そしてね」
「大学の研究員として行っておられましたね」
「そうだったんだよ、けれど助手のお給料はね」
老冒険家はジオンゴに笑って話した。
「少なくてね、一人ならいいけれど」
「それでもですね」
「もう結婚していたから」
つまり養うべき家庭を持っていたというのだ。
「だからね」
「冒険をされて」
「冒険記を書いて」
そうしてというのだ。
「その印税でね」
「暮らしておられましたか」
「そうだったんだ、それで幸い売れて」
その冒険記がというのだ。
「暮らしは楽になったけれど歳を感じて」
「引退されていましたね」
「そうだったが」
それがというのだ。
「恐竜の新種の話を聞いて」
「そのうえで」
「学究、現場を見てのそれが蘇って」
そうしてというのだ。
「行こうと思って」
「そしてですね」
「ここに来ようと思ったのだよ」
「そうでしたか」
「君達には苦労をかけるが」
「いえ、苦労ではありませんから」
ジオンゴは自分の神託のことを隠して老冒険家に応えた。
「まさに」
「それでか」
「はい、別に」
これといってというのだ。
「気にせんで下さい」
「そう言ってくれるなら」
老冒険家もだった。
「私も有り難い」
「はい、ほな」
「これからですね」
「行きましょう」
恐竜達の場所にもとだ、こう話してだった。
一行はサバンナの恐竜達がいる場所にも向かった、すると。
そこには様々な種類の恐竜達が草原だけでなく空や川にもいた。そして時折一行に襲い掛かってもきた。
このことはこれまでのサバンナと同じだった、だが。
アンキロサウルスを倒してだった、ジオンゴはこんなことを言った。
「やっぱりな」
「恐竜は強いな」
ヘッドはトリケラトプスを倒してから言った。
「ほんま術とブレスがない恐竜や」
「その巨体だけでな」
「とんでもない強さや」
「身体のしくみもあってな」
「同じ大きさやと」
それこそというのだ。
「巨人より強いな」
「ずっとな」
こうした話をしつつだった、そのうえで。
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