レーヴァティン
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第百十六話 騎馬民族平定その八
「このまま進むでござる!」
「はい!」
「敵に切り込み」
「そしてですね」
「敵兵達を斬り倒しますね」
「抜刀か槍でござる」
自分達が手にしているそれでというのだ。
「倒してでござる」
「一気に突き抜ける」
「敵の騎馬隊を」
「そうしますね」
「今敵は弓矢を放とうとしているでござるが」
そこでというのだ。
「攻めるでござる」
「わかりました」
「それでは」
騎士達も頷く、そしてだった。
彼等は弓矢での攻撃にかかろうとしていたヌミディア軍に突進しそのうえで彼等に切りつけ突きを入れた、それでだった。
ヌミディア軍に大きなダメージを受けたうえで彼等を突き抜けた、久志は進太が率いる騎士団の働きを見てまた指示を出した。
「いいか、次はな」
「はい、擲弾兵ですね」
「弓矢と鉄砲、術の援護を受けたうえで」
「彼等の手榴弾攻撃ですね」
「それに移りますね」
「それに移るからな」
実際にと言ってだ、そしてだった。
擲弾兵が多くの援護を受けたうえで出て来た、彼等は全速力で駆けて手榴弾をヌミディア軍に投げる。そうして砲撃と騎士団の突撃でダメージを受けていら彼等にさらにだった。
手榴弾での攻撃を浴びせた、するちその音と爆発でさらに多くの者が倒れた。そうして擲弾兵達が突入し攻撃から下がる間にだ。
久志は軍勢自体も前に出していた、それで言うのだった。
「もうこれでな」
「間合いに入っている」
正が応えた。
「弓矢そして鉄砲のな」
「術のもな」
「ならだな」
「ああ、そういったので攻めるさ」
今度はというのだ。
「もうここまできたらな」
「これで勝敗は決するな」
「決してやるさ」
不敵に笑ってだ、久志は正に言葉を返した。
「ここでな」
「よし、ではな」
「その三つで総攻撃だ」
弓矢と銃そして術でというのだ。
実際にその三つでヌミディア軍を撃った、するとこれまで以上に多くの者が落馬し呻き声をあげるか動きを止めた。そしてだった。
ヌミディア軍は踵を返して一斉に逃げ出した、正はその彼等を見て久志に問うた。
「追うか」
「そうしたいけれどな」
「追い付けないか」
「ああ、随分速いな」
馬の足がというのだ、騎馬のそれが。
「俺達の馬よりも速いしな」
「しかも兵達も軽装だ」
「だからな」
軽騎兵だからだというのだ。
「もうな」
「追い付けないか」
「その代わり傷付いたり死んだ兵や馬をな」
「確保するか」
「死んだ奴は生き返らせてな」
そうしてというのだ。
「生きている奴と一緒に捕虜にするさ」
「そのうえでだな」
「生き残ったヌミディアの連中と外交だよ」
「捕虜を盾にするか」
「そう言ったら聞こえが悪いけれどな」
それでもとだ、久志は腕を組み微妙な顔になって正に答えた。
「まあな」
「そうした形になるな」
「ああ、実際な」
どうにもというのだ。
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