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夢幻水滸伝

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第百三話 大国の狙いその三

「じっくりと汗をかき」
「一旦水風呂に入って冷やしてな」
「また蒸し風呂に入ります」
「それで酒は抜けるな」
「尚身体を清めることは最初です」
 風呂に入ればというのだ。
「当然のマナーです」
「自分その辺りしっかりしてるな」
「この世界の私は神の僕です」
 だからだというのだ。
「そこはです」
「しっかりとやな」
「守っています」
「神の僕はマナーもしっかりせんとあかんってことやな」
 メルヴィルも飲みつつ話した。
「そういうことやな」
「そうです、人の手本とならねばならないので」
 それ故にとだ、ヘミングウェーはメルヴィルにも話した。
「紳士でなくてはなりません」
「それでやな」
「そうです、ですから」
「お風呂に入る時もやな」
「服を脱ぎ、日本のお風呂場はトランクスも脱ぎますね」
「トランクスか、ボクサーやないな」
 メルヴィルは何気に自分の下着の話もした。
「そっちか」
「はい、私はトランクス派です」
「最近の流行はボクサーやけどな」
「トランクスはゆったりしていて余裕があるので」
 穿いてそうした感覚だからだというのだ。
「穿いています」
「そやねんな、まあとにかく下着も脱いでな」
「まず身体を洗い」
 そしてというのだ。
「蒸し風呂に入り」
「じっくりと汗をかいてやな」
「お酒を抜いてです」
「一日はじめてるな」
「どんな酷い二日酔いもです」
「それこそ立つことすら辛くてもやな」
「何とかお風呂に入り」
 そしてというのだ。
「汗をかけばです」
「すっきりするか」
「二日酔いにはお風呂です」
 ヘミングウェーははっきりとした声で言い切った。
「なにといいましても」
「それはそうね」
 エミリーもヘミングウェーのその言葉に頷いた。
「シャワーよりもね」
「お風呂ですね」
「シャワーを浴びても」
 それでもとだ、エミリーは話すのだった。
「お風呂程はね」
「お酒は抜けないです」
「そうなのよね」
「ですから私は最近はです」
「お風呂なのね」
「毎朝入っています」
 そうしているとだ、ヘミングウェーは話した。
「シャワーではなく」
「そやねんな」
「そうして身体を奇麗にするとともにお酒を抜き」
 そのうえでというのだ。
「一日をはじめています」
「朝早く起きてお風呂に入ると」
 白菜を食べているルイーザが言ってきた。
「確かに凄く気持ちええですね」
「爽快ですね」
「物凄くすっきりします」
「身体も心も起きて」
「最高の朝を迎えられます」
「私も毎日入ってるっす」
 セリューも言ってきた、みればセリューの酒の飲み方は礼儀正しいが飲んでいる量はかなりのものである。 
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