ドリトル先生と姫路城のお姫様
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第十幕その六
「姫路城に行く機会が出来ているし」
「ここでだね」
「一度日本のお城のことを学んでおく」
「そうしておこうっていうのね」
「今は」
「そうしてみよう」
先生が提案して動物の皆も特に反対しなくてでした。
皆で学園の中にある博物館に入ってそこで日本の歴史のコーナーにある日本のお城について学ぶことにしました。
そこで、です。先生は皆にお話しました。
「本当に最初は砦だったんだよね」
「日本のお城はね」
「平城京や平安京みたいな城塞都市はあっても」
「それでもだよね」
「僕達が知ってる日本のお城はね」
「やっぱり砦から発展していったのね」
「それで姫路城とかになったのね」
動物の皆はその砦の説明を見て思うのでした。
「いや、最初はね」
「本当に砦で」
「何でもない感じだけれど」
説明のイラストで描かれている砦は山にあって木で造られたものです、壁や堀があっても姫路城のそういったものとは比べものになりません。
「それがどんどんね」
「変わっていってるね」
「大きくなっていってね」
「山全体がお城になっていってるね」
「凄いものになっていってるね」
「岐阜城とかね」
そのお城の説明もありました。
「山全体をお城にしてね」
「城壁とか櫓を築いて」
「石垣まで築いてね」
「凄い攻めにくくしているわね」
「造りも迷路みたいにして」
「そうしていざという時の守りにしていたんだ」
その堅固さでというのです。
「何があっても攻め落とせない位にね」
「この岐阜城なんかそうだね」
「確かに攻めにくそうね」
「一番上の天守閣まで歩いていくことも一苦労だし」
「若しこんなところを攻めるとなったら」
「どれだけ苦労するかしらね」
「そう思うとね」
また言う先生でした。
「日本のお城は山が多い地形ということもあって」
「攻めにくいのね」
「それもかなり」
「砦が発展していったもので」
「山全体がお城だったりしていて」
「岐阜城は織田信長が住んでいたんだ」
今回先生が結構お話に出すこの人がというのです。
「長い間ね」
「あっ、そうだったね」
「あの人今で言う愛知県から出て来て」
「そこから天下統一を目指して」
「そしてだったわね」
「本拠地を岐阜県に移して」
「この岐阜城に入ったのよね」
皆も先生にこれまで教えてもらってこのことは知っています。
「そうして天下布武を進めていったのよね」
「武田家や浅井家や本願寺と戦っていた時もここにいたのよね」
「一番苦労した時も」
「そうだよ、ただね」
ここで先生は皆に言いました、展示されている岐阜城のミニチュアの模型も観ながら。山全体を再現した見事な模型です。
「山は行き来が難しいね」
「日本の山は凄いよね」
チーチーが応えました。
「特にね」
「イギリスのハイランドよりも凄くない?」
ポリネシアが思うにです。
「というか国全体がハイランドって感じでね」
「ネス湖の周りみたいな場所が普通だから」
難しいお顔で言うガブガブでした。
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