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ある晴れた日に

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571部分:鬼め悪魔めその七


鬼め悪魔めその七

「見つけたらそれで」
「叩き潰してやる」
「何があっても」
「いや、迂闊には動かない方がいいよ」
 ここでまた皆に対して話す竹山だった。
「相手が相手だから」
「化け物みたいな奴なのね」
 明日夢はその弁護士の息子のことをこう評した。
「そこまで悪事を重ねていたら」
「何をするかわからないからね」
 こう述べた竹山であった。
「だから。本当に捕まったりしたら」
「迂闊には動いたら駄目って」
「けれどそんなのじゃ未晴も浮かばれないしこれからも被害者が出るんじゃ」
「そうよ。そんなのって」
「だから。迂闊になんだよ」
 五人組のメンバーが言ったところでこう返したのであった。
「軽率なのはいけないけれど」
「的確に動いたらいいんだよ」
 桐生が彼女達に穏やかに告げた。
「つまりはね」
「絶対に一人で動かないことね」
 恵美も言う。
「ここはね」
「一人で動かずに慎重に」
「そうやってそいつを」
「そういうことだね」
 竹山もここでまた言ってみせたのだった。
「慎重にね。本当」
「わかったわ」
「じゃあそれで」
 凛と静華が彼女を代表して頷いた。
「それでだけれど」
「そいつの名前とかわかるの?」
 二人はまた竹山に問うた。今度はこのことだった。
「名前?」
「ああ、だよな」
「それがわからないとやっぱり」
 皆もそれに応えてそれぞれ言う。
「ちょっとやり方がね」
「ないんだけれどね」
「わかってるよ」
 するとだった。こう返事が来たのであった。
「その名前もね」
「えっ、わかってるの!?」
「そいつの名前も」
「うん、わかってるよ」
 また答えてきた竹山だった。
「それはもね。わかってるんだ」
「じゃあ一体」
「何て名前なんだよ」
 皆また血相を変えて彼に問うた。
「そいつの名前は」
「何ていうんだよ」
「吉見哲也っていうんだ」
 こう告げたのだった。
「その息子の名前はね」
「吉見哲也か」
「それがそいつの名前なんだな」
「うん。それでね」
 彼はさらに話した。
「大学生らしいんだ」
「大学生!?」
「何処の大学なんだ、それで」
「そこまではわからないけれど」
 この辺りもあまりよくわからないというのであった。
「それでも。結構有名な大学って話もあって」
「有名っていうと」
「それはまだなんだな」
「ちょっとこれからまたね」
 こう皆に述べるのであった。
 
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