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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第九幕その十二

「やはりお水はそちらかと」
「そして関西にいると」
「お茶の葉は宇治です」
 京都のそちらのというのです。
「これが一番ですから」
「だからですね」
「この組み合わせです、ただ」
「ただといいますと」
「姫様は色々な場所の葉のお茶も飲まれています」
「では静岡の方も」
「お好きです」
 京都と並ぶ日本緒お茶の産地のそちらもというのです。
「それもかなり」
「そうなのですね」
「はい、そしてです」
 手の目は先生が煎れてくれたミルクティーを受け取りました、そしてそのお茶を飲みながら言うのでした。
「いつも楽しまれています」
「本当にお茶がお好きなのですね」
「特にお抹茶が」
「そうですか、では」
「宴の時も飲まれるので」
「茶道もですね」
「楽しんで」
 そしてと言うのでした。
「過ごすことになります」
「それは何よりですね」
「勿論先生も、ですから」
 宴に呼ばれているだけにです。
「期待していて下さいね」
「お茶のこともですね」
「そうです、しかしこの紅茶も美味しいですね」
 手の目は右手にカップを持って左手の手の平にある目で口元を見ながらそのうえで飲んでいます、その左手でちらちらと先生も見ています。
「私は紅茶はあまり飲みませんが」
「そうなのですか」
「はい、私は玄米茶と麦茶が好きです」
 こうしたお茶が好みだというのです。
「それとコーヒーですね」
「コーヒーもお好きですか」
「文明開化の珈琲と呼ばれていた時にはじめて飲みまして」
「それからですか」
「今も飲んでいます」
「僕も最近は時々飲んでいます」
 コーヒーをとです、先生は手の目にお話しました。
「そうしています」
「そうされていますか」
「はい、そして」
「この紅茶もですね」
「飲んでいます、では」
「はい、これからもですね」
「飲んでいきます」
 こう言ってでした、先生は手の目から招待のことも聞いてそうしてでした、そのうえで一緒にミルクティーも楽しみました。 
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