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ある晴れた日に

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550部分:もう道化師じゃないその一


もう道化師じゃないその一

                  もう道化師じゃない
 スタープラチナで騒いだ次の日。彼等はこの日も教室で話をしていた。
「それでだけれど」
「今日のことだよな」
「そうよ、今日の差し入れだけれど」
 これまでと同じく咲の机のところに集まってそのうえで話をしている。やはり正道を前に見てそのうえで彼等だけであれこれと話をしている。
「今のところはね」
「何か考えてるの?咲」
「今度の持ち回りは少年達よね」
 明日夢と茜、それに恵美を見ての言葉だ。
「あんた達よね」
「そうね」
 恵美が三人を代表して答える。
「じゃあここは私のお店から」
「ちょっと待って」
 しかしそれは明日夢が止めた。
「あんたはおとつい持って行ったじゃない」
「あっ、そうだったわね」
 咲もこのことを思い出した。それではっとした顔になる。
「あんたおとついだったわよね」
「それでもいいわよ」
「いや、よかねえよ」
「そうだよ」
 その彼女に野茂と坂上が言ってきた。
「持ち回りなんだからな」
「そういうところはちゃんとしないとな」
「だったら」
 明日夢が言うのだった。
「スタープラチナから出すわ」
「私も何か」
 茜も出て来て言う。
「家で何か作って。いや、あれがいいわね」
「あれって?」
「何かいいのあるのか?」
「一応ね」
 あるというのであった。
「あるわよ」
「っていうと」
「それは一体?」
「今家にいいのがあるのよ」
 こう皆に話すのである。
「お菓子があるから」
「お菓子があるの」
「そうなのよ。和菓子ね」
 それだというのである。
「和菓子があるから」
「和菓子?」
「それかよ」
「ええ。ドラ焼きね」
 それだというのである。彼女が言ういいものとは。
「あと三色団子とおはぎとキンツバと」
「結構安い系統のお菓子だよな」
「そうよね。けれどいい感じじゃない」
 皆少しけなしたが品名を言って述べた。
「じゃあそれでいいよな」
「そうね」
 皆これで頷くのだった。
「じゃあ茜ちんはそれだな」
「そうね」
 春華と奈々瀬はそれでいいとしたのだった。
「お菓子が続くけれどな」
「まあそれでもいいわよね」
「それで北乃よ」
 坪本が彼女に問う。
「スタープラチナからは何持って来るんだ?」
「ピザよ」
 それだというのである。
「うちのお店ピザも焼いてるからね」
「ピザっていうとあれか?」
 野本は話を聞いてすぐに察した。
「白鯨でも売ってるあれか」
「それよ。実はスタープラチナと白鯨って同じもの出してるのよ」
 ここで話される真実だった。
 
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