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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第七幕その四

「海の幸を食べて。ステーキやグリルで」
「山の幸もだね」
「食べていけば」 
 それでというのです。
「いいと思います」
「うん、乳製品を使ってもいいし」
「パスタもいいですね」
「トミーの言う通りだよ、ただね」
「ただといいますと」
「これがね」 
 ここで笑って言う先生でした、その言うことはといいますと。
「間違ってもイギリス料理はね」
「おもてなしにはですか」
「使えないね」
「それは」
 トミーは先生の今のお話に微妙なお顔になってこう言いました。
「自虐的では」
「そうかな」
「はい、イギリス料理も調理の仕方で」
「美味しくなるんだね」
「実際に大学の食堂で食べるイギリス料理は美味しいですね」
「調理がしっかりしていてね」
 それでというのです。
「しかも盛り付けもいいから」
「そうですよね」
「お魚のパイなんかもね」
 イギリス料理の定番の一つです。
「ちゃんと作っていて美味しいね」
「ですから」
「イギリス料理も馬鹿に出来ないんだね」
「僕はそう思います」
 こう先生に言うのでした。
「実際に」
「ううん、けれどね」
「イギリス料理はですか」
「メジャーなものはね」
 それはといいますと。
「ティーセットとビーフシチューとね」
「フィッシュアンドチップスですか」
「あと朝食だね」
「朝食を宴に出すと」 
 動物達が言ってきました。
「ちょっとね」
「違うよね」
「何これってなるよ」
「目玉焼きとかトーストとかね」
「普通は宴に出さないね」
「宴は夜に出すけれど」
「どうにも」
 こうそれぞれ言います。
「じゃあこれはないね」
「フィッシュアンドチップスもね」
「ビーフシチューはあっても」
「他にもこれはってお料理はあっても」
「それでもね」
「全体として決め手にかけるね」
「そう、それがね」
 まさにと言う先生でした。
「イギリス料理だからね」
「じゃあ外して」
「そうしていって」
「他のお料理を選ぶ」
「そうしていくんだね」
「そう考えているよ、まあ一国にこだわることはないかな」
 お料理のジャンルはと言う先生でした。
「海の幸も山の幸も沢山あるし」
「洋食は洋食?」
「日本で言うと」
「洋食って実は日本のお料理のジャンルの一つだけれど」
「その括りで考えていって」
「そのうえでお姫様にお話するんだね」
「そう考えているよ、あとね」
 さらに言う先生でした。 
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