洞窟のドラゴン
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第一章
浮島のドラゴン
ロムロ=アルゲダスとジュゼッペ=エチェニケは今はアルゲダスの神託でペルーのナスカの地上絵の上空にある浮島に来ていた。
その浮島の空船が出入りする港の端から地上絵を上から見下ろしてだった、アルゲダスはエチェニケに言った。
「この世界にも地上絵があるとは」
「面白いな」
「はい、どうしてこの絵があるのか」
それがと言うのだった。
「やはり謎ですが」
「そやな、それはな」
「誰が何の為で作ったのか」
「ほんま謎やな」
「そうですよね、起きた世界でもそうで」
この世界でもというのだ。
「この世界でも」
「誰が何の為に描いたか」
「ほんま謎や」
「そうですね、ですが」
そのハチドリや猿、蜘蛛達の絵を見つつ言うのだった。
「この絵はです」
「見ててな」
「我が国の象徴ですし」
ペルーのというのです。
「それに見ていて」
「実にええな」
「はい、ですから」
「折角しっかりと見られる場所に来たしな」
「こうして見て」
そしてというのだ。
「あらためて神託に向かいましょう」
「ほなな」
エチェニケはアルゲダスの言葉に頷いてそうしてだった、二人は浮島の中に入った。そうして浮島の中でアルゲダスの神託があるという村に入ると。
二人は村のギルドの依頼を見てこんな話をした。
「この浮島にドラゴンですか」
「ちょっとやな」
「はい、ないですよね」
「この辺りは強いモンスターがおらん」
エチェニケはアルゲダスに話した。
「これといってな」
「そうですよね」
「地上にも浮島にもな」
「アマゾン辺りと違って」
「それでや」
だからだというのだ。
「ドラゴンなんてな」
「いない筈ですが」
「ドラゴンのおる場所は限られてる」
「アマゾンとかにはいますが」
「この世界でもな」
「本当に限られていてそれに」
アルゲダスはさらに話した。
「数もかなり少ないです」
「強いだけにな」
「モンスターの生態系の頂点にいますから」
この世界最強のモンスターの種族と言われている、だからその戦闘力も高いがその分数も少ないのだ。
「そんなおいそれとはいなくて」
「それが何でや」
「この浮島にいるのか」
「わからんな」
「そうですよね、これは」
考える貌になってだ、アルゲダスはエチェニケにこうも話した。
「調べる必要がありますね」
「そやな、これは」
「では。これが僕の神託と思うので」
このこともあってというのだ。
「是非です」
「この依頼はやな」
「受けましょう」
「それでは」
二人でこうした話をしてだ、そしてだった。
アルゲダスはエチェニケと共にギルドの事務所に依頼を受けると申し出た、旅の冒険者と素性を隠したうえで。
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