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ある晴れた日に

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463部分:夕星の歌その三


夕星の歌その三

「けれどそれだと結構気分が悪くなるしね」
「あまりしたくないよな」
「確かにね」
 皆は自分もやってみたらどうかと考えたうえで答えたのであった。
「ちょっと以上に」
「遠慮したいけれど」
「だからそれじゃなくてもいいんだよ」
「じゃあその後でサウナに入れるとか?」
「それか?」
 前に咲達に対してやったこれが出るのであった。
「それするの?」
「まさかと思うけれど」
「それも悪くないけれど」
 これも肯定はした竹山であった。
「実際のところはね」
「けれどあれ危ないわよ」
「そうそう」
 実際にやったのではなくやられた五人の言葉である。
「もうね。一歩間違えたら本当に」
「危ないから」
「確かにお酒は抜けるけれど」
「連日はかなり」
「だからそれでもないよ」
 この方法も否定する竹山であった。肯定はしたが行わないというのである。
「それもね」
「じゃあ何よ」
「何するんだよ」
「佐々君」
 竹山はここでその猛虎堂の彼に対して声をかけたのであった。
「音橋君今日も来るよね」
「それは間違いないな」
 来ると。確信していた。だからここで話に加わっているのである。
「あいつは来る。間違いなくな」
「じゃあさ。彼が来た時にね」
 その彼に対してさらに言うのであった。
「牛乳を最初に出すといいよ」
「牛乳をか」
「それも濃いのがいいな」
 こうも言い加えるのだった。
「濃縮牛乳ね。それを御願いするよ」
「濃縮牛乳を酒をやる前にか」
「アルコールは胃から吸収されるじゃない」
 このことも話に出してきた。どうやら今彼はかなり考えて言っているらしい、周りにいる皆はそのことがやがてわかってきたのであった。
「胃からね。そうだよね」
「ああ、それはな」
「私でも知っているわ」
 皆流石にそれは知っていた。酒を飲んでいてこれを知らないというのもどうかしている話であった。誰もそこまで何も知らないわけではなかった。
「けれどそれと牛乳が」
「どう関係があるのよ」
「牛乳には脂肪もあるから」
 ここで彼はまた言った。
「牛乳を飲むとその脂肪が胃に幕を張るんだ」
「ああ、それでか」
 ここまで聞いてわかった佐々だった。
「それでアルコールを過度に吸収させないんだな」
「そういうこと。それならどうかな」
「そうだな。いいな」
 彼のその提案に納得した顔で頷く佐々だった。
「それならな。あいつもそれ程酒で潰れないな」
「飲むのはすぐなんだよね」
「あっという間に飲みやがるぜ」
 多少忌まわしげな言葉であった。
「そんなにすぐ飲んでいいのかって位にな」
「だったら余計に都合がいいよ。まずは牛乳をね」
「飲ませてからか」
「これで随分変わってくるよ」
「よし、わかった」
 完全に頷いた佐々だった。
 
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