レーヴァティン
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第百九話 書の収集その四
「より攻め手が増えるしな」
「そうか、わかった」
幸正は英雄のその言葉に頷いた、そうしてからまた英雄に話した。
「ならな」
「今は空船を使わないがな」
「それでもだな」
「その攻め方もだ」
まさにと言うのだった。
「入れていくということでな」
「空船も造らせるか」
「やがてな」
こう話してだ、そしてだった。
英雄は都に向けて出陣の容易に入った、その時に多くの騎馬隊を用意させることも忘れていなかった。
その馬達を見てだった、英雄はこんなことを言った。
「今まで俺達は騎馬隊は使ってこなかったが」
「これといって、でござったな」
「使いはしたが」
それでもというのだ。
「主力ではなかった」
「そうでござったが」
それでもとだ、智は応えた。
「これからはでござるな」
「これもだ」
騎馬隊もというのだ。
「使っていく」
「それも大きく」
「鉄砲と長槍、弓矢にだ」
「騎馬隊も備われば」
「それだけ強い、数にだ」
それに加えてというのだ。
「装備も充実させれば」
「負ける筈がないでござるな」
「俺は戦術も大事だと思うが」
「それ以上に」
「数と装備だ」
「その二つでござるな」
「その二つを支える補給とな」
英雄は補給も忘れていなかった。
「全て揃うとな」
「負けないでござるか」
「勝つ」
絶対にという言葉だった。
「戦術の問題ではない、戦術も重要だが」
「それででござるな」
「戦術よりもだ」
この要素以上にというのだ。
「数と装備、補給がだ」
「重要な要素で」
「そういったものこそがだ」
「最重要でござるな」
「俺はそう思う、そしてこの戦でもな」
「その三つをでござるな」
「全て揃えた、騎馬隊もその一つだ」
今回多く用意させたそれもというのだ。
「ではな」
「この度は」
「それで戦っていこう」
「わかりました、では拙者も」
「頼むぞ」
「その騎馬隊を率いてでござるな」
「攻めてもらう」
都の南西に展開している敵の軍勢をというのだ。
「側面からな」
「それでは」
「この戦に勝てばな」
「都に入られます」
良太がこのことについて述べた。
「間違いなく、そして都は」
「守れる場所ではないな」
「壁に囲まれていても」
それでもというのだ。
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