マイアミの森
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第二章
「依頼主は軍隊よ」
「軍隊が攻めていかへんのかいな」
「今軍隊は軍隊でお仕事があるみたいよ」
「どんなお仕事や」
「マイアミの海や丘の恐竜退治よ」
そちらで忙しいというのだ。
「そっちにね」
「恐竜達が出てるからか」
「モンスターも怖いけれど」
それだけでなくというのだ。
「恐竜も厄介でしょ」
「それでか」
「森の方はね」
「冒険者に依頼を出してか」
「対応しているみたいね」
「恐竜が大勢出たらな」
そうなればとだ、ガーランドは言った。
「仕方ないな」
「ええ、恐竜は術やブレスは使わないけれど」
「巨体やからな」
そして大食だからだ、ただし哺乳類と比べて体格に合わせた食事量は少ない。
「軍隊が大勢出ないとな」
「仕方ないから」
「そういうことか。ほな」
「ええ、私達は冒険者としてね」
「そっちにあたるか」
「そうしましょう」
「ほなな、しかしマイアミに来たのに」
それでもとだ、ガーランドは今度は残念そうな顔でフォークナーに話した。
「海やなくて森か」
「嫌なの?」
「ああ、海で戦いたかったな」
「ほな敵は恐竜になるわよ」
「そっちはそっちで大変か」
「そうよ、それでもいいの?」
「どっちとも言えんな」
どうにもと言ってだ、そしてだった。
二人は旅の冒険者と素性を隠してだった、そのうえで。
ギルドの事務所に仕事を受けると依頼を受けてだ、そうして森に入るとそこにだった。思わぬ出会いがあった。
森の入り口に小屋があった、フォークナーはその小屋を見てガーランドに対してこんなことを言った。
「中に入ってみましょう」
「あの小屋に誰かおるか」
「多分森の管理人さんだから」
それでというのだ。
「その人からね」
「情報を聞くんやな」
「そうしましょう」
「そやな」
ガーランドもフォークナーの言葉に頷いた。
「何といってもな」
「そうよ、森に入るならね」
「森のことを知ことやな」
「だからね」
「まずはやな」
「あの小屋に入って」
そしてというのだ。
「人がいたらね」
「その人からお話を聞いて」
「そしてね」
そのえうでというのだ。
「森に入りましょう」
「そうしよな」
二人でこう話してだった、フォークナーは小屋の扉を叩いた。すると小屋の中から。
一人のダークエルフの老人が出て来た、髪の毛はすっかり剥げていてダークエルフ独特の銀髪が感じられない。だが顔立ちは明らかにエルフでしかも肌はダークエルフのもので緑の瞳もそれであった。背も高くすらりとしている。
その彼がだ、フォークナー達を見て言った。
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