| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百四話 半島統一その十一

「動かないからな」
「人間の身体と同じでござるな」
「ああ、胴体に手足があってな」
 そうなってこそというのだ。
「動かないからな」
「半島を統一したからには」
「結局こうするしかなかったってことだな」
 人材を集めるしか、というのだ。
「本当にな」
「そうでござるな」
「それで結構な人材が集まったな」
「はい、騎兵隊ではでござる」
 ここで進太は微笑んで話した、皆今は肉やパスタ、サラダやシチューをふんだんに食べている。勿論酒もある。
「モンフェラート将軍にトスカーナ将軍」
「あの二人は騎兵隊のプロだな」
「お二人はでござる」
 まさにとだ、騎兵隊を預かる進太は確かな声で答えた。
「勇猛果敢、かつ騎馬の長所と短所を理解している」
「いい人材だな」
「是非です」
 進太は久志にさらに話した。
「戦場で用いるべき御仁達です」
「じゃあお前が騎馬隊の総司令官でな」
「二人を将として」
「これから戦っていくな」
「そうしていくでござる」
 まさにとだ、進太は久志に答えた。
「これからは」
「じゃあ頼むな」
「承知したでござる」
「文官が揃ったことも大きいです」
 今度は夕子が言ってきた。
「まことに」
「これでこれまでよりもずっといい政が出来るな」
「やはりです」
 夕子もこう言うのだった。
「優れた人材が然るべき部署にそれぞれいてこそです」
「政が出来るからな」
「だからです」
 それだけにというのだ。
「今の状況はです」
「政にとってもいいよな」
「はい、ナポリ公だけでなく」
 先の南の王である。
「ゴンガーザ伯、フェニーチェ伯はです」
「内政が出来るな」
「特に財政が」
 二人はそちらだというのだ。
「ですから財政のことはです」
「二人に任せるとな」
「かなりいいかと」
「あと治安に建築に貿易にな」
「それぞれ人材が揃い」
「当然歩兵や銃兵、砲兵に後方もな」
 軍の各分野もというのだ。
「全部これはっていう人材が揃ったしな」
「いいことです」
「湖軍もな」
 こちらもだった。
「人材が揃ったしな」
「ああ、お陰でな」
 今度は芳直が答えた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧