腹違いの妹は何処
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第一章
腹違いの妹は何処
金九仁と陳木倒の二人は今は金の神託で中国回族自治区銀川に来ていた、金はその銀川に入ってすぐに陳と共に街のギルドに入って旅の冒険者と素性を隠したうえで神託でありそうな依頼を探したが。
銀川の北の砂漠地帯でモンスターが異常発生したので退治して欲しいという依頼と共に街で大小七つのマンションやアパートを経営していて他にも幾つもの店を持っていて羽振りのいい馬家の依頼を見てだ、金は陳に言った。
「実はこの家の先代さんごっつい女好きで」
「それでかいな」
「ああ、奥さんの他に何人も愛人おってな」
「そういう話は何処でもあるな」
陳もその話を聞いて呆れた顔になって言った。
「ほんまに」
「それで同じコボルト族でこれはと思ったらな」
「手当たり次第にか」
「声かけてよしって言うたらな」
相手の女性が頷けばというのだ。
「それでな」
「愛人さんにしてか」
「そんな人でな」
「今回の依頼もか」
「普通にあるわ」
そうだと言うのだった。
「依頼主の腹違いの妹さんがおって」
「それでか」
「その人を探して欲しいとかな」
「普通にあるか」
「というか認知してるだけで奥さん以外の女の人との間に作った子が九人」
「おう、中々以上のもんやな」
「欧州にもそんな人おるけどな」
金は欧州にいるある天の星の者の話もした。
「ほんまにな」
「そうした人でか」
「奥さんとの間には七人おる」
「合わせて十六人か」
「けれど実は前から噂があって」
「もう一人か」
「おるって話があってな」
愛人との間に出来た子がいるというのだ。
「二十年位前に出来て認知しようとしたら相手の人がええって言うて」
「それでか」
「認知せんかったらしい」
「ほな今度の人はその人か」
「みたいやな、何でも女の子で」
「それで妹を探して欲しいっていうんやな」
「そうらしいな、ずっとこの銀川を去ってたけど」
それがというのだ。
「戻って来たって噂があって」
「それで馬家のご当主がか」
「その妹さんを探して欲しいって依頼を出してきたんやな」
銀川のギルドにというのだ。
「噂がほんまならって思って」
「そうか、それでこの依頼にか」
「神託感じるからな」
「それでやな」
「受けような」
こう言ってだった、金はギルドの事務所にこの依頼を受けると言って陳と共に依頼主の馬家の主馬炎の屋敷に行って依頼を受けたことを伝え依頼についての詳しい話を聞くことにした、するとコボルトの中国明代の赤と金の派手な身なりの老人が彼と陳に話した。それも馳走と酒を出して。
酒は中国産の赤い葡萄酒に牛肉のスープの拉麺である蘭州拉麺に羊肉を串に刺して焼いた羊肉串、ちぎったパンを入れたスープである羊肉泡饃、羊肉と葱の炒めもの葱爆羊肉に緑豆の粉で作った餅の緑豆餅、小麦粉を練った菓子である饊子といったものを共に飲んで食べつつだ、彼は二人に話したのだ。
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