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劇場版 真・恋姫†無双 曹魏の魔法使い 魔法大乱

作者:西森
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クイーンスパイダー・アラクネ

一刀を救出しに華琳達と魔法使い達が共闘してヨナルデ率いる黒装束達と戦うなか

一人だけ誰とも組むことなく一人ぼっちのライラはというと

ライラ「う〜ん…。ここは… 」

目が覚めたライラの周囲に

ずらーんっ!!

たくさんの本棚が並ばれていた。

ライラ「ヨナルデの奴、バカだと思ってたけどまさかこんなにたくさんの本を持っていただなんて驚きだね 」

ためしに一冊の本を手に取るライラであったが

その本は…

ライラ「何これ? 」

漫画であった。

ライラ「よく見たら本棚にある本すべてが漫画じゃないか、やっぱりヨナルデは馬鹿… 」

ヨナルデを見下すライラであったが

ライラ「!!。この本はまさか!? 」

ある一冊の本を見て驚いたのだった。

『人造生物製造法』と書かれた本を

一方その頃

華琳「この部屋は何なのよ!? 」

バァンッ!!

目が覚めた華琳とマリアの目には蜘蛛の巣が張り巡らされている光景が映し出されていた。

マリア「まるで何年も掃除してない雰囲気なんだけど 」

華琳「その割には蜘蛛の巣だけで埃(ほこり)はないわね 」

ぴとっ

試しに蜘蛛の巣に触れてみる華琳だが

華琳「えっ? 」

マリア「どうしたの華琳さん? 」

華琳「指が離れないんだけど!? 」

軽く触れただけだというのに指が蜘蛛の巣から離れなかった。

マリア「ちょっと!?大丈夫ですか!? 」

べりっ!!

マリアも強く引っ張ることで何とか指は離れた。

華琳「ありがとうマリア!? 」

マリア「どういたしまして、でもこの蜘蛛の巣、何処かで見たような… 」

マリアが考え事をしていると

カツカツンッ!

マリア「足音!誰っ!! 」

足音が聞こえ、マリアが音のする方を見てみるが

パッ!

マリア「あれっ?確かに音がしたのに… 」

そこには誰もいなかったが

華琳「!?。上よ!! 」

マリア「えっ? 」

華琳が天井を指差しながら叫び、マリアも天井を見てみると

アラクネ「よく気付いたわね 」

バァンッ!!

そこには人型をした黒い女郎蜘蛛のような姿を人物・アラクネがいた。

しかも足を天井につけてまるで天井を歩いているかのように

アラクネ「私の名はアラクネ、以後お見知りおきを…って言いたいけどそれは無理ね。だってあなた達はここで死ぬんだから 」

シュルルッ…

指先から糸を出すアラクネ

マリア「(こいつらの実力はどういったものかはわからない。だったら…) 」

スッ!

マリア「先手必勝あるのみ!光よ、散弾となって敵を撃ちはら… 」

アラクネに対して呪文を詠唱しようとするマリアであったが

パッ!

マリア「えっ!?消え… 」

アラクネはマリアの前から消えており

アラクネ「呪文を唱えなければ魔法を発動できないだなんて魔法使いって不便よねぇ 」

いつの間にかアラクネはマリアの後ろに現れた!

マリア「このっ…!! 」

ブォンッ!!

マリアは即座に拳を繰り出すが

パシパシィッ!!

アラクネ「魔法使いなのに武術もできるだなんてねぇ 」

マリア「(こいつ!?) 」

アラクネの四本腕に受け止められてしまった。

だが

華琳「私がいることを忘れてないかしら!! 」

バッ!

マリアを救うべく死神鎌・絶を手に取りアラクネに向かっていく華琳

マリア「華琳さん… 」

これでアラクネは華琳に対応できないはず

マリアはそう思っていたが

ガッ!

華琳「えっ!? 」

アラクネは足で絶を受け止めると

アラクネ「できる限り魔法使い以外の人間は殺したくなかったけど仕方ないわよね 」

ドカァッ!!

華琳「ぐふっ!? 」

マリア「華琳さん!? 」

足で華琳を蹴り飛ばした。

マリア「華琳さん!? 」

アラクネ「あんたもあっちに向かいなさい! 」

ドカァッ!!

マリア「きゃっ!? 」

そしてマリアも華琳の元へ蹴り飛ばされてしまった

華琳「何なのこいつ!?糸を操って手足が多数だなんてまるで蜘蛛みたいじゃないの!? 」

アラクネ「正解。私の元の種族はアラクネなのよ 」

マリア「あ…アラクネ!? 」

アラクネ

蜘蛛型モンスター・スパイダー達の女王格であり通称・クイーンスパイダー

アラクネ「しかし、あんた達の相手をしろってヨナルデの奴に言われたけど私は魔法使い以外には興味ないからさ 」

スッ!

アラクネ「そこの女、先を行っていいわよ 」

アラクネは華琳を指差しながらそう言った。

華琳「は?何を言ってるのよ 」

アラクネ「あんただけを先に行かせてあげるって言ってるのよ。この先にあんた達が探している北郷一刀とかいう魔法使いがいることだしさ 」

華琳「一刀がっ!! 」

先に行かせてやると聞いて断ろうと考えていた華琳であったが

この先に一刀がいると聞いて反応した。

マリア「本当に行かせてくれるのね 」

アラクネ「えぇ、私は魔法使いと違って嘘はつかない主義なの、だけど魔法使いはダメ 」

シュルルッ…

アラクネは指先から糸を出すと

アラクネ「私の手で殺したいから♪ 」

ジャキンッ!!

糸を鋭い針のようにして構えるアラクネ

これに対しマリア達は

マリア「華琳さん、先に行ってください 」

華琳「何を言ってるのよマリア!?相手の実力がはっきりわからないんじゃ一人じゃ危険すぎるわ!? 」

マリア「でもこうしている間に一刀がどうなっているかわからないわけです。相手が通してくれると言うのなら先を進むしかありません 」

マリアにそう言われ

華琳「わかった。後で必ず来なさいよね! 」

ダダッ!!

そして華琳は先を進んだ。

アラクネ「敵の言うことを信じるだなんて、嘘つきな魔法使いの中にもあんたのような魔法使いもいるのね。少し見直したわ 」

マリア「こう見えても人を見る目はありますのでね 」

スッ!

華琳を先に行かせた後、互いに構える二人であった。
 
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