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レーヴァティン

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第百一話 島への侵攻その七

「これもね」
「出来ないか」
「そうした状況みたいよ」
「随分苦しい状況みたいだな」
「私達にとっては好都合にね」
「ならね、シチリアのマフィア達をね」
 まさにとだ、淳二が言ってきた。
「これまで通りにね」
「争わせるか」
「そうしていくよ」
「それで俺達が攻める前にか」
「連中を徹底的に弱らせてね」
 互いに争わせて、というのだ。
「そのうえでだよ」
「攻めていくか」
「そして普通の貴族や街はね」
「これまで通りだな」
「降る様に薦めて」
「降ればよしでな」
「そうでないと攻める」
「これでいくか」
「そうしていこうね」
「それじゃあな」
 久志も頷いてだ、そしてだった。
 久志達は今度はシチリアに兵を進めてそうして街を手に入れていった、そして予想通りマフィア達がいたが。 
 淳二がその彼等を争わせてだった。
 徹底的に潰し合わさせて弱りきったところを攻めて滅ぼす、それを繰り返してシチリアの彼等も掃討していった。
 そしてだ、その後でだった。源三は久志に話した。
「速やかに警察もです」
「入れるか」
「はい、確かな警察を」
 こう久志に話した。
「シチリアに入れましょう」
「それでマフィアもな」
「徹底的に取り締まりましょう」
「相当潰したけれどまだいるからな」
「彼等は容易にいなくなりません」
「世の中そうだよな」
 久志はやや顔を顰めさせて述べた。
「悪い奴等もな」
「中々減りませんね」
「ああ、犯罪結社にしてもな」
「世の中には存在していて」
「消え去りませんね」
「あれだな、善人もいれば悪人もいる」
「ですから」
 それもまた世の中の摂理でというのだ。
「ですから」
「だからだよな」
「はい、マフィアでもヤクザ屋さんでもです」
「結局あってること同じだな」
「名前が違うだけで」
「それでそうした連中はか」
「幾ら退治しても」
 そうしたことを繰り返してもというのだ。
「どうしてもです」
「根絶まではか」
「至りません」
「ゴキブリと一緒だな」
「ですから社会の何とやらと呼ばれるのです」
 そうした者達はというのだ。
「必然的に」
「そういうことか」
「はい」
 まさにというのだ。
「そしてです」
「害虫だからか」
「駆除してもか」
「根絶はです」
 それはというのだ。 
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